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マハティール元首相がTPPに警鐘、「我々は再度植民地化される」

<当ブログ重要記事> 世界的に見ても異常に高額な供託金制度が国民の参政権を侵害している/1%代理人ばかりが選出されるインチキ民主主義のカラクリ 供託金廃止運動のサイトが立ち上がりました(三宅洋平氏も署名済み) ⇒供託金をタダにしよう!または、限りなくタダに近くしよう! マレーシア・コタキナバルでTPPの第18回会合が7月15日から25日まで開かれたが、それに先立つ7月12日にマハティール・マレーシア元首相がブログでTPPに重大な警告を発した。それが若干編集されたものが同日付の現地有力英字紙「ニュー・ストレート・タイムズ」に掲載されている。幸いブログ「マスコミに載らない海外記事」様がマハティールのブログ記事を訳出してくださっているので、この記事の下に転載させていただく(ここではマハティールのブログの訳出部分のみ転載させていただくが、当該ブログ記事にはブログ主さまのコメントも書かれているので、そちらもご参照いただければ幸いである)。 拙ブログでは、マハティール元首相が2012年5月に来日し、国会議員と懇談した際に、「私が現役ならTPPに絶対参加しない」と述べたことをお伝えした。またマハティール(当時首相)が1997年から98年にかけてのアジア通貨危機の際に、IMF救済策を拒否し、国内のグローバル派(BKD)との戦いを制し、資本統制策と財政出動によって短期で危機を脱出することに成功したことを特集を組んでお伝えした。 マレーシアとは対照的に、同様の通貨危機に陥らされたタイ・インドネシア・韓国はIMF勧告に従ったがために、さらに大打撃を蒙ることとなったこともお伝えした。特に韓国はIMFの直接支配を受け、極端な民営化・構造改革・外資への門戸開放をさせられ、国内経済を多国籍資本に事実上乗っ取られ、ネオ植民地となり、未だにそこから抜け出ることができないでいることもお伝えした。これらの詳細に関しては以下の4本の記事をご参照いただければ幸いである。 IMFと戦い国民・国家を守ったマハティールに学ぶべし! ②IMF「救済策」が明暗を分けた ③:野党指導者アンワルとその「グローバル」人脈 日本の「韓国化」を阻止せよ!:TPPによって日本の「韓国化」「ネオ植民地化」完成を目論むBKDを討て! マハティール元首相「私が首相ならTPPに絶対参加しない」「日本人よ、いつまで米国の言いなりなのか!目を覚ませ!」 マハティールは今回の記事で、まずTPPが秘密交渉であること及びマレーシア政府の交渉能力そのものに率直に疑問を呈し、TPPの危険性に警鐘を鳴らし、かつマレーシアがこの条約によって再度植民地化されると述べている。当ブログの認識とも全く一致する。マハティールは、ISD条項などのTPPに仕掛けられた罠も完全に見抜いて警鐘を鳴らしている。アジア通貨危機当時、首相として、通貨危機そのものが多国籍資本とIMFによって仕掛けられたことを見抜き、それらと国内BKDとを敵に回して戦い、国家と国民を守ったマハティールの言葉だけに非常に重いものがある。 マハティールが「通商産業省が既にTPPに合意することに決めているのを私は知っている。省はいかなる反論も、決して受け入れようとしない」と述べているのは非常に印象深い。ここでマハティールが述べている通商産業省とは勿論マレーシアのそれであるが、全く同じことが日本の経済産業省についても言えるからだ。日本で新自由主義グローバリズムの旗を振る宗像直子などの現役経産官僚や岸博幸などの経産省OBは、なぜか揃いも揃って官僚時代に米国に公費留学しMBAを取得して戻ってきているのであるが(ちなみに同じ経産官僚でもTPP反対の急先鋒として知られる中野剛志は英国エジンバラ大学に留学し政治思想を専攻)、ひょっとするとマレーシアの通産官僚も日本と同じようなことになっているのかも知れない。 マレーシアの通産官僚がマハティールの苦言すら聞き入れないというのであれば、アジア通貨危機の教訓が全く生きていないばかりか、すでに日本と同様内側から切り崩され、骨抜きにされ、1%に仕えるBKDと化してしまっているのかも知れない。 しかし、マレーシアの状況は日本よりも数倍マシであろう。少なくともマレーシアではマハティールのTPPに関する鋭い分析と警鐘が単にブログでの発信だけに終わることなく、大手紙に掲載され、広く国民に発信されている。 それとは対照的に、日本は国家・国民を守る勇気と知性を持ち合わせたマハティールのような政治家が出ることもなく、愛国を気取りながら国を売る卑劣な売国奴が権力の座にある。そして大手紙・放送局はジャーナリズムを気取りながら、TPPの危険性について殆ど国民に報じず、根拠なき楽観論ばかりを垂れ流して国民を意図的に誘導するBKDプロパガンダ機関と成り下がっている。恥も外聞もない状態だ。マスコミがこのような状態で民主主義が健全に機能するはずがない。 先日日本郵政がアフラックと提携し、アフラックのがん保険を郵便局で販売することに合意したというニュースが報じられた。しかし殆どのマスコミは、この提携合意以前に、日本郵政が独自のがん保険を販売しようとしたところ政府の介入でそれを阻止されたという前段を詳しく報じていない。つまり日本政府はアフラックの独占を取り締まるどころか、日本郵政のがん保険市場参入を阻止し、アフラックとの提携に無理矢理追い込んだのである。つまり外資企業の市場独占を手助けしているのである。到底こんなものは「自由で公正な競争」とは程遠い代物だ。 そして驚くべきことにこの屈辱的な取り決めをさせられた後、来日した米通商代表部のカトラー次席代表代行が『日本郵政傘下のかんぽ生命保険は「民間企業との競争条件が平等ではない」と批判』(共同通信、8月9日)し、更に攻勢を強める姿勢を示している。日本政府はどれだけ見通しが甘いのであろう。あるいは確信犯でやっているのかと疑いたくなる。そして、この間の事情や客観的な分析を報じてこなかったマスコミも同罪である。 また、国家主権を多国籍資本の下に置くことを事実上制度化してしまうISD条項に関して、日本政府は賛成の立場であるという、開いた口の塞がらぬニュースも飛び込んできた。これは実は5月1日に森健良駐米公使が、ワシントンのセミナーで述べていたのだという。それが最近になって発覚した。これに関しては東田剛氏(恐らく中野剛志)が記事にしているので、そちらもご参照いただきたい。 エリートの堕落とモラル喪失は恐らく戦後始まって以来のレベルであろうと思う。間もなく日本は敗戦記念日を迎えるが、日本はずっと占領軍に基地を持たれた属国状態で、今度はいよいよ多国籍資本のネオ植民地に成り下がろうとしている。国を守るために最後まで戦った英霊たちに彼らエリートと呼ばれる人種は一体どうやって顔見世できるというのだろうか。 国民はいい加減マスコミやエリートに対する信頼や認識を改め、自ら行動を起こさねばならない。何でもエリート任せにして惰眠を貪っていては、このまま国は売られてしまい、植民地化されてしまうことだろう。 マハティール元首相ブログ 7月12日(「マスコミに載らない海外記事」さまより転載) 「THE TRANS PACIFIC PARTNERSHIP」 ————————————— 1. 通商産業大臣は、通商交渉は秘密裏に(担当官僚によってだろうと私は推測するが)行われなければならないと断言した。国民的論議がなされてはならず、政府内部でさえ議論されてはならないのだ。 2. もし実際にそれが習慣なのであれば、それは良い習慣だとは思わない。マレーシア政府が交渉した通商や他の協定の実績を検討してみよう。さほどマレーシアの役に立ったようには見えない。実際、協定類で、マレーシアは不利な条件を飲まされる結果となっているように見える。 3. 最初に、シンガポールとの水契約を見てみよう。マレーシアは原水1000ガロンを3セントで売ることに合意した。引き換えに、マレーシアは、12パーセント、あるいはそれ以下の処理済み水を、50セントで購入できる。価格改訂には、両国の合意が必要だ。 4. もしマレーシアが、価格を、1000ガロン6セント(つまり100パーセント)に上げれば、シンガポールは、同じ比率で、処理済み水1000ガロン、1ドルに値上げできる。これではマレーシアに恩恵はない。それで我々は決して価格再交渉をしようとしていない。 5. 最初の協定は、2011年に期限が切れたが、我々は全く再交渉しなかった。次の協定は、2060年に期限が切れる。そこで、生活費はおそらく何層倍も上がっているだろうのに、原水1000ガロンにつき、3セントの収入を得ることとなる。 6. マレーシアが原水価格を上げた場合に、シンガポールが水価格を改訂するのを防ぐべく、ジョホールは自前の浄水場建設に十分な資金を与えられた。シンガポールからの供給に依存する必要がなくなれば、シンガポールに処理済み水価格を上げさせずに、原水価格を上げることが可能になろうというわけだ。 … Continue reading

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TPP交渉撤退の民意を投票に反映させるのは今しかない!「地方の反乱」を! / TPP:都市部でより深刻な影響が出ることが試算で明らかに / 米国「全品目が対象」「再交渉、蒸し返しを認めぬ」

<当ブログ参院選シリーズ> ①奢り高ぶる安倍自民・壊滅に向かう健全野党と危機に陥る民主主義/私の山本太郎擁護論(6月5日) ②【参院選】「地方の反乱」こそが日本を守る。ふざけきった安倍・新自由主義政権を信任してはならない!<比例代表・全選挙区推奨候補リスト付>(7月9日) ③【続報・参院選】自民党全候補者78名中TPP反対はたったの7名であることが判明 /それでもまだ安倍自民を支持しますか?(7月11日) ④【参院選】比例区・一人のTPP反対派を当選させるために複数の推進派を当選させてしまう戦術をJAは見直すべきである(7月14日) ⑤新自由主義ファシズム体制完成を目論む安倍自民 / 山田正彦・山本太郎らを国会に送り抵抗の橋頭堡を築くべし!(7月17日) <当ブログ重要記事> 安倍政権は紛れもない新自由主義政権である。茶番と嘘の上塗りとナイーブな傷の舐め合いをやめ、現実を直視せよ! 安倍自民と橋下維新のウルトラ新自由主義亡国連立が近づいている。安倍と橋下を結びつけるもの TPP反対運動が失敗に終わる理由。本当にこのまま国を売られてよいのか。 当ブログによる参院選全選挙区・比例区推奨候補リスト(記事下部) [米通商代表「全品目が交渉の対象」「再交渉、蒸し返しを認めぬ」] TPPの第18回交渉が7月15日からマレーシアで始まった。日本が交渉に参加するのは早くて23日の午後からであるのだが、実は今回の会合の日程では最も肝心な関税交渉(市場アクセスの会議)が19日までに終了してしまっているのである。 米国通商代表部(USTR)のフローマン代表は18日、オバマ政権の通商政策について下院歳入委員会で証言した。この中でフローマン代表は日本のTPP交渉参加を巡る事前協議で、『「日本はすべての品目を交渉のテーブルに乗せる事で合意した」と述べると共に、「農業分野の例外品目を事前に設ける合意はない」と強調』(TBS、7月19日)すると同時に、『「(まとまった交渉文書の)再交渉も、蒸し返すことも日本に認めない」』(読売新聞、7月19日)とし、交渉の年内妥結を「実現可能」としている。 安倍首相は日米首脳会談終了後、「聖域なき関税撤廃が前提でないことが確認できた」などとしていたが、日本は米国側との事前交渉において聖域の確保の確約を取れなかったばかりか、全品目を交渉の対象にすることに合意していたことが明らかにされたわけである。安倍首相の弁は参加ありきの詭弁的言辞にすぎぬのは明らかであろう。 現在進められているTPP交渉において農業分野の交渉がどこまで合意されたのかは不明であるが、既に妥結した内容に関しては再交渉の余地はないことは明らかだ。また参加各国は年内妥結を目指していることから、日本がこれまでの協議内容を今回の交渉で知りえたとしても、殆ど日本側の意向を反映させるのは現実的に厳しいことも明白である。 衆参両院の農水委員会は「重要品目の関税撤廃からの例外確保ができないと明らかになった場合は即時脱退も辞さない」と決議していたが、今回の交渉日程が終われば、現実的に日本側が短い交渉で例外品目を設けさせることのできる可能性はほぼゼロに等しいことが明らかになるだろう。この際に衆参の農水委員会は具体的な行動をとるであろうか。 安倍自民が今回の参院選で勝利を収めれば、そうした行動は起こされず、グローバリズム関東軍と化して暴走する経産官僚や、安倍首相の抱える新自由主義ブレーンや、さんざんTPP参加を煽ったマスコミ論客たちが、またもやその文学的才能を発揮して新たな詭弁をひねり出すということが行われるだけであろうと私は思う。 自民党はこうしたことも既に見越した上で、今回の参院選の公約から「重要品目の関税撤廃からの例外確保」を外しているのだ。既に当ブログ記事で述べたように、今回の参院選で自民党が擁立した全78名の候補でTPP反対の候補はたった7名しかいない。比例区では反対はJA出身の山田俊男候補ただ一人だけであり、しかも山田候補に個人名で投票しても、他の推進派の当選に寄与してしまうのである。反対派を多数擁立しているのであればまだしも、実際には反対派はごく少数であり、党として安倍自民はもはやTPP推進勢力となったと考えるのが妥当である。 もう彼らの詭弁に淡い期待を抱いて騙されるのはやめる時だ。今後3年選挙が行われないだろう現実を考えれば、ここで安倍・新自由主義政権に信任を与えてはならないのである。 [TPPは地方に加え、都市部にも甚大な被害をもたらすことが試算で明らかに] 約900名の有識者が名を連ねる「TPP参加交渉からの即時脱退を求める大学教員の会」のTPP影響試算・大学教員作業チームはこれまで3度にわたり、TPPによる日本への影響を試算し、発表してきた。これらは極めて深刻な内容なのであるが、これを報じてきたメディアは日本農業新聞・IWJ・しんぶん赤旗のみである。これは極めて異常な事態であり、会の呼びかけ人である醍醐聡・東京大学名誉教授も驚くと同時に、大手マスコミに対して鋭い批判を自身のブログで浴びせている。 これまでの試算発表で明らかにされた重要な点は以下の通りである(「大学教員の会」ホームページ及びIWJ記事から要点を抜粋)。詳細はリンクをつけた同会のページ及びIWJのページをご参照いただきたい。また「大学教員の会」ホームページに詳しい資料が掲載されている。 これを見れば、TPPがまさに1%の利益のために、99%の人々が犠牲にされるという代物であることがありありとわかる。醍醐名誉教授も7月13日のブログで以下のように述べている。全く同感である。 「TPPは農業の問題といって傍観しているわけにはいかない。わが国の国民益を投げ捨て、アメリカ企業や多国籍企業に営利の機会を広げる売国的なTPP交渉から即時脱退することこそ日本の国民益を守る唯一の道なのである」 <第1回目試算発表 5月22日> 全産業で10兆5000億円減、GDP4兆8000億円減、190万人が雇用喪失 ・「政府統一試算」 ベースによる農林水産物等の生産減少額(2兆9,680億円)により、全産業の生産減少額は、約10兆5千億円にのぼる。 ・「政府統一試算」でいう農林水産物の生産減少額は、他産業への影響からの「跳ね返り効果」5千億円を含めて、最終的に約3兆4,700億円の減少 となる。 ・就業者に与える影響(雇用効果)は、「政府統一試算」の対象品目の生産に係る農林水産業で約146万人、全産業で、約190万人の減少となる。 ・企業・家計の所得など国民総生産(GDP)に与える影響は、約4兆8千億円の減少となり、GDPを1.0%押し下げる。 ※ GDPは、09~11年度平均約489兆円(内閣府経済社会総合研究所) ・生産減少、就業者数の減少を通じた家計消費の減少額は、約2兆7千億円となり、GDPの1.0%低下のうち、0.6%分の寄与となる。 「大学教員の会」リンク IWJ記事リンク … Continue reading

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【参院選】比例区・一人のTPP反対派を当選させるために複数の推進派を当選させてしまう戦術をJAは見直すべきである

<当ブログ参院選シリーズ> ①奢り高ぶる安倍自民・壊滅に向かう健全野党と危機に陥る民主主義/私の山本太郎擁護論 ②【参院選】「地方の反乱」こそが日本を守る。ふざけきった安倍・新自由主義政権を信任してはならない!<比例代表・全選挙区推奨候補リスト付> ③【続報・参院選】自民党全候補者78名中TPP反対はたったの7名であることが判明 /それでもまだ安倍自民を支持しますか? <当ブログ重要記事> 安倍政権は紛れもない新自由主義政権である。茶番と嘘の上塗りとナイーブな傷の舐め合いをやめ、現実を直視せよ! 安倍自民と橋下維新のウルトラ新自由主義亡国連立が近づいている。安倍と橋下を結びつけるもの TPP反対運動が失敗に終わる理由。本当にこのまま国を売られてよいのか。 今回の記事は当ブログ参院選シリーズ第4弾である。以下の記事もご参照いただければ幸いである。 ①奢り高ぶる安倍自民・壊滅に向かう健全野党と危機に陥る民主主義/私の山本太郎擁護論 ②【参院選】「地方の反乱」こそが日本を守る。ふざけきった安倍・新自由主義政権を信任してはならない!<比例代表・全選挙区推奨候補リスト付> ③【続報・参院選】自民党全候補者78名中TPP反対はたったの7名であることが判明 /それでもまだ安倍自民を支持しますか? [安倍晋三を見限っている中野剛志] ペンネーム東田剛(恐らく中野剛志)が三橋貴明のサイト『新日本経済新聞』に寄稿した最新の記事「竹中先生、日本経済 次はどうなりますか?」が示唆に富んでいたのでご紹介したい。 冒頭で東田(中野)は、 『竹中平蔵先生が「アベノミクスは理論的に100%正しい」と絶賛しています。 ということは、アベノミクスは新自由主義100%だということになります。』 と述べ、竹中が称賛する安倍政権の経済政策について述べ、批判をしている。 そして後半部が面白かったので、引用する。 <引用開始>----------- 昨年末に自民党は政権を奪還しました。そして今度の選挙でねじれを解消して政治を安定化させ、日本が世界に先駆けて新自由主義から脱却するはずでした。 そして、竹中先生はほとんど過去の人になっていて、ブレーンをつとめる維新の会と共に凋落していたはずでした。 そんな竹中先生を、周囲の反対を押し切って復活させたのは、安倍首相です。 <引用終わり>---------- 注目すべきは、全体の基調は竹中を批判するように見えるものの、最後で安倍晋三を批判している点である。これは三橋貴明が決してやらないことである。中野は自らの信条理念に誠実であり、三橋は自らの商売に誠実である。 そして東田(中野)は追記のところでまた面白いことを書いている。 <引用開始>----------- PPS 東田剛の分断工作のせいで、朝から気分が悪くなった方は、気を取り直して、この二冊で理論武装しましょう。 日本を取り戻すまで、先はまだまだ長いぞ! http://amzn.to/10XzXGK http://amzn.to/1aao2uo <引用終わり>---------- 「分断工作」という言葉は、チャンネル桜を見ている方ならすぐにピンとくるものだと思う。チャンネル桜の水島聡氏が「安倍政権への批判は保守分断」であるとする強引な意見を主張しているのであるが、東田(中野)は敢えてこの言葉を使って自らの言説を「分断工作」つまり「安倍政権への批判」としてあてつけ的に使用したのだと私は思った。 そして最後の一文「日本を取り戻すまで、先はまだまだ長いぞ!」が強烈な皮肉になっていることにも読者は容易に気づくはずである。東田(中野)がここに示唆しているだろうことは「安倍政権だと日本を取り戻すことはできない」ということに他ならないだろう。 [JAは比例区の戦術を根本的に見直すべきである] 前回の記事で自民党の候補者全78名の中でTPP反対は僅か7人しかいないということをお伝えした。「どちらかと言えば反対」という本当に反対票を投じるかどうか疑わしい消極的反対の10人をあわせても17人に過ぎない。 特にひどいのが比例代表の候補で、下の図(朝日新聞ANN調査より作成)にあるように、全29人中、反対の候補はJA出身の山田俊男候補ただ一人で、「どちらかと言えば反対」も2人だけという惨状である。 … Continue reading

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【続報・参院選】自民党全候補者78名中TPP反対はたったの7名であることが判明 /それでもまだ安倍自民を支持しますか?

<当ブログ重要記事> 安倍政権は紛れもない新自由主義政権である。茶番と嘘の上塗りとナイーブな傷の舐め合いをやめ、現実を直視せよ! TPP反対運動が失敗に終わる理由。本当にこのまま国を売られてよいのか。 奢り高ぶる安倍自民・壊滅に向かう健全野党と危機に陥る民主主義/私の山本太郎擁護論 【参院選】「地方の反乱」こそが日本を守る。ふざけきった安倍・新自由主義政権を信任してはならない!<比例代表・全選挙区推奨候補リスト付> 前回の記事では安倍政権の新自由主義的性格について述べ、この政権の下ではTPP撤退はあり得ないということを述べた。それに加え、TPP反対という観点から、当ブログによる全選挙区・比例区での推奨候補リストも前回記事の下に付したので、投票の際のご参考にしていただければ幸いである。 比例区の社民党に関して私は特定の候補を推奨しなかったが、記事をお読みになられた方から、鴨桃代氏を推す声が寄せられたので、この場を借りてご紹介しておきたい。 また大阪選挙区の方から、地元の共産党候補に投票するのは嫌だという声が寄せられた。大阪選挙区では、新党大地から吉羽美華という候補が出馬しているので、共産党候補に入れるのが嫌な方はそちらに投票されればよいかと思う。 私自身は吉羽候補がどのような候補でどういう経緯で新党大地から出馬することになったのか知らず、また吉羽氏のブログを以前に見たことがあるが、感心するような内容ではなかったので、推奨しなかった。 私は共産党について支持しているのではなく、むしろ実際にはこの党は時に不可解な動きをすることもあり、首をかしげることも多いというのが正直なところだ。だが現在のような状況では、売国TPPを推進するようなふざけた政党の候補に投票するよりははるかにマシな選択であると思う。各選挙区においてよりよい現実的な選択肢を合理的に選んでいって、共産党候補を推さざるを得ない選挙区についてやむなくそうしているだけなのであるが、その結果大量の共産党候補を推奨する羽目になった。勿論やりたくてそうしているのではないということは当ブログの読者の皆様にはご理解いただけるものと信じている。 自分の選挙区で選択肢に困るという声もよく聞くのであるが、そもそもこのような状況をもたらした元凶は、昨年末の衆院選で国民が自民を圧勝させ、一方中道政党を壊滅状態に追いやったことにあることは言うまでもない。中道政党は息も絶え絶えの状態となり、満足に候補を立てることすらできない状況に追い込まれたわけである。昨年末の衆院選は致命的であったと言える。安倍政権が暴走するのを止める手だてが非常に限定的になり、案の定、安倍政権は好き勝手に新自由主義グローバリズム路線の暴走を始めた。平時の思考をしていては庶民は殺られることは間違いない。 [自民党全候補者78名中TPP反対は僅か7名であることが判明 /それでもまだ安倍自民を支持しますか?] 前回のブログ記事を書いたあと、念のために参考にした朝日新聞ANNによるアンケート調査の自民党候補者のTPPに対する賛否を調べていて、愕然とした。なんとTPPに「反対」と回答した候補者は全78名中僅か7名しかいないことが判明したのである。下の表にまとめた。(* 取り急ぎまとめたものであるので、間違いがあるかも知れない。詳細はソースをあたっていただければ幸いである。) 選挙区の自民党候補全49名中、「反対」は僅か6名、「どちらかと言えば反対」の8名とあわせて14名に過ぎない。 更にひどいのが比例区の候補者の方で、全29名中「反対」と答えたのはJA出身で現職の山田俊男候補1名だけで、「どちらかと言えば反対」も2名しかいない。あわせてもたったの3名だ。 選挙区と比例区をあわせると、全78名中「反対」はたったの7名、「どちらかと言えば反対」は10名だけという寒々とした結果になる。 これに対し、「賛成」は9名、「どちらかと言えば賛成」は13名で、「反対」「どちらかと言えば反対」をそれぞれ上回っている。 そして嘆かわしいのが、未だに「どちらとも言えない」などと回答する候補者の多いことである。菅直人がTPPを持ち出して2年にもなるのであるが、TPPという国の在り方を大きく左右する事案に対して、いやしくも国会議員になろうと名乗りをあげる者が自らの態度を表明できぬというのである。 あるいは既に結論は決まっているが、TPP反対の有権者の手前、選挙戦の間は態度を曖昧にしてごまかしているのである。その点で「どちらかと言えば賛成/反対」という回答も非常にまどろっこしく、誠意を欠いたものである。 そもそも自民党候補者はTPPを推進している政権与党から公認を得て出馬をしているわけで、いざTPP交渉が妥結し批准に持ち込まれれば、「どちらかと言えば反対」と言っている候補も含め、圧倒的多数の議員は執行部に逆らわず、批准に賛成するであろうと思う。いま「反対」と言っている候補者も怪しいものだと私は思う。恐らく批准で実際に造反するのは西田昌司氏と山田俊男氏だけではないだろうか。 TPP反対の有権者が自民党に投票するのは自殺行為に等しいものであり、決してすべきでない選択であるということが、候補者へのアンケートのデータからも裏付けられた格好だと言える。 また自民党に投票することでワタミを当選させてしまうという点でも、私は今回全く自民を推さないということを再度述べておく。 (* 京都選挙区の西田昌司候補に関しては推奨候補リストに加えるかどうか迷ったのだが、氏はTPPやJAL問題などで国会で鋭い追及をこれまでしてきており、また西田昌司氏には新自由主義者・安倍晋三を担いだ重大な責任があり、落とし前をつけさせるためにも再度国会に送り込んで、責任を取らさせないといけないと考え、推奨リストに加えた。) こちらの続編記事もあわせてどうぞ。 「【参院選】比例区・一人のTPP反対派を当選させるために複数の推進派を当選させてしまう戦術をJAは見直すべきである」(7月14日)

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【参院選】「地方の反乱」こそが日本を守る。ふざけきった安倍・新自由主義政権を信任してはならない!<比例代表・全選挙区推奨候補リスト付>

<当ブログ重要記事> 安倍政権は紛れもない新自由主義政権である。茶番と嘘の上塗りとナイーブな傷の舐め合いをやめ、現実を直視せよ! TPP反対運動が失敗に終わる理由。本当にこのまま国を売られてよいのか。 奢り高ぶる安倍自民・壊滅に向かう健全野党と危機に陥る民主主義/私の山本太郎擁護論 安倍政権を信任するか否かのかかった参院選が公示された。投票日は7月21日(日)である。マスコミの報道では自民圧勝の情勢が伝えられているが、それは高い投票率を想定していないものであり、投票率が上がれば情勢は変わる。決して諦めてはならない。ぜひ皆様には棄権することなく、ご近所ご友人をお誘いの上、投票に行っていただきたいと願う。 今回の選挙からネット選挙が解禁となったので、拙ブログでも記事下に推奨投票先を付すことにした。ご参照いただければ幸いである。私はTPPに反対するという観点で、今回の参院選において、みんな・維新・公明は全候補を非推奨、自民は2名を除く全候補を非推奨、民主もほぼ全候補を非推奨とする。TPP反対の読者の皆様におかれては、これらの党以外の党及びその候補者に票を投じていただければ幸いである。なおここに付す表はあくまでも私個人が仮にそこの選挙区の有権者であったらこの候補に入れるという私的見解であり、投票は各自の判断で行っていただきたい。 <安倍自民を信任することはTPPを信任することに等しい> [壊国兵器・アベノドリルの前に立たされている「抵抗勢力」とは99%の国民である] 安倍晋三については拙ブログでは昨年末の衆院選の前からその危険性を指摘してきたのであるが、政権発足直後から私が従来から危惧していた通り、安倍政権は極端な新自由主義グローバリズム・構造改革路線に邁進している。日本を極端な格差社会に突き落とした張本人で、橋下維新のブレーンであり、かつ米韓FTAを強行批准採決した韓国の李明博・新自由主義政権の大統領顧問を務めた竹中平蔵を安倍はブレーンとして政権に加え、また伊藤元重・楽天の三木谷浩史といった人物を起用するという新自由主義グローバリズム丸出しの非常にふざけた布陣を敷いた。 安倍は早々と国民を裏切ってTPP交渉加盟を宣言し、さらに自らを構造改革をやり抜く「ドリルの刃」に例え、固い岩盤を突き破ると宣言した(ポン吉のブログ「安倍晋三VS安倍信者」より)。安倍政権がTPP交渉から離脱などしないというのはこうしたことからもはや明白である。 「アベノドリル」の仕組みを見ていこう。ドリルの刃は安倍であり、その刃を回転させているドリルの本体は竹中平蔵・伊藤元重などの新自由主義者たちと売国官僚そしてグローバル企業の代表者たちである。そのドリルに電気を供給しているのが日米多国籍資本である。それを素晴らしいドリルであるかのように報じるのが大手マスコミだ。そのマスコミに電気を供給しているのもやはり日米多国籍資本である。それを見て喝采しているのが安倍支持者やマスコミを鵜呑みにする一般国民という構図になる。 そして安倍がそのドリルで打ち砕く「岩盤」とは一体何であろうか。それは「抵抗勢力」「既得権益者」である。 新自由主義者たちから「抵抗勢力」「既得権益者」と呼ばれるこれらの人たちは、不思議なことに、高級官僚や法人税も収めぬグローバル化した大企業やそれらの大株主といった、日常生活で決してお目にかかることのない上位1%側のことでは決してない。 新自由主義者たちの言う「抵抗勢力」「既得権益者」とは、具体的にはサラリーマンであり、農家の人々であり、役場の下っ端職員であり、学校の教員であり、中小企業であり、低賃金労働者であり、社会的弱者といった人々である。つまり私やあなたのことであり、私たちの身の回りにいる日常生活で出会う人たちのことなのだ。つまるところ「抵抗勢力」「既得権益者」とは、99%の国民なのであり、国民生活を野蛮で無慈悲な弱肉強食の競争から守る国民国家そのものなのである。つまりアベノドリルとは99%の国民生活を打ち砕くためのドリルであり、国民国家を破壊するためのドリルであり、究極の売国・壊国兵器なのである。 [自民が撤回したのはワタミ公認ではなく、ブラック企業対策の方だった] 前回の記事では自民党がブラック企業対策を参院選の公約に盛り込むことを検討している一方、安倍晋三が直々に世間ではブラック企業と言われているワタミの渡邉美樹に党の看板である比例候補として出馬を要請したという滑稽で皮肉極まりないニュースをお伝えした。 自民党のワタミ擁立は大きな批判を浴び、ワタミで過労の末に自殺した社員の遺族が自民党にワタミ公認を撤回するよう求め抗議をする事態になった(田中龍作ジャーナル記事リンク)。 ところが自民党が撤回したのは、ワタミ公認ではなく、ブラック企業対策の方だったというから、開いた口が塞がらない。安倍自民がどちらの方向を向いているのか、このことから推して知るべきである。安倍政権の行く末、日本の行く末は決してバラ色ではなく、「ブラック」に相違ない。決して日本は「瑞穂の国」ではなく、終わってみれば「黄泉の国」となっていることだろう。 私自身はこれまで無闇な反自民を主張してきたつもりはないが、安倍のおふざけは度を過ぎており、今回だけは許し難いものがある。 [ネオ植民地から脱しスノーデン亡命受け入れを表明した南米諸国 / 盗聴するような国と貿易交渉をしネオ植民地化される日本] この後来るメニューは、日米二国間協議及びTPP推進、それに並行して規制緩和・構造改革・更なる民営化といった新自由主義路線が進められ、そこに原発再稼働・消費税増税・サラリーマン使い捨て・弱者切り捨てが断行され、憲法改正や児童ポルノ法という「児童を守るため」などという美名に名を借りた言論弾圧法案や刑務所の民営化に見られるように、新自由主義型警察国家化が一気に進められることになるだろう。そして日本は「新自由主義・コーポレート・ファシズム」と呼ぶべき政体の国になるだろう。それはかつての中南米であり、現在の米国であり、「多国籍資本のネオ植民地化」が完成した韓国と同じである。 南米諸国はかつて「米国の裏庭」と呼ばれていたが、近年ベネズエラを筆頭に相次いで社会主義政権が誕生し、米国を事実上駆逐した。米国はかつてキューバに仕掛けたのと同様に、2002年4月ベネズエラに対してもベネズエラ1%富裕層と結託してクーデターを側面支援して政権転覆を仕掛けたが、チャベスは大統領辞任を拒否して、身柄を拘束監禁された。民衆が結束してチャベスを支持し、軍もチャベス側に寝返ることでクーデターは3日で失敗に終わった。この顛末はアイルランドのドキュメンタリー映画『The Revolution Will Not Be Televised – Chavez: Inside the Coup』(「マスコミが決して報じない革命」と意訳すればよいか)に詳しい。 こうした結果米国は南米から締め出され、北米のNAFTAに閉じ込められる結果となった。米国及び多国籍資本がアジア太平洋地域に覇権を求めだしたのは、南米から排除されたことも重要な背景としてあるだろう。 米国政府機関・国家安全保障局(NSA)が「テロ対策」という口実の下に秘密裏にインターネットの個人情報を収集し、事実上国民を監視してきたことが元CIA職員のエドワード・スノーデン氏によって暴露された。その後暴露された情報によれば、同盟国の大使館も諜報の対象にされており、日本大使館も含まれていたという。 その後スノーデン氏はロシアに逃れ、そこから欧州諸国・中南米諸国に向けて亡命申請をした。 ところが普段は自由やら人権やらを声高に叫ぶ欧州諸国は、米国という国家による犯罪を暴露したスノーデン氏の亡命を拒否。スノーデン氏の亡命受け入れを表明したのは、ベネズエラ・ニカラグア・ボリビアという米国からの「独立」を果たした南米諸国であった。欧州の掲げる人権とは一体何なのか。「ジャイアンがいない間だけの人権」なのであろうか。いま世界で起きているのは価値の逆転現象である。米国の振りかざす「正義」のメッキがブッシュの時から一気に剥げ落ちてきている。 さて話がそれたが、日本は自国の大使館が米国の諜報のターゲットにされてきた疑惑が暴露されたというのに、安倍政権の対応は「外交ルートを通じて問い合わせる」というのみの非常に弱腰の情けないもので、かつその米国と二国間協議を続け、TPP交渉にも加盟するのだという。通常の神経とは思われない。対米従属に慣らされ続けた国の成れの果ての姿である。この一事のみをとっても、十分なTPP撤退の理由となりうるものである。安倍政権ではTPP交渉撤退はありえないことだというのがこの異常なまでの対米従属姿勢からも明らかである。 [岐路に立たされた日本 / 自ら首を絞めた韓国国民の失敗から学ぶべし] 97年から98年にかけてのアジア通貨危機は多国籍資本がIMFと米国のバックアップでアジア各国に仕掛けた乗っ取り戦争の様相を呈したものであったことは当ブログでお伝えしてきた。マレーシアはマハティールがIMFの罠を看破し、IMF策を拒否して自力で短期に国内経済を立て直すことに成功したのに対し、インドネシア・タイ・韓国はIMFの勧告を受け入れたがために、国民は大きな被害を蒙ることとなった。中でも韓国はIMF支配を通じて、極端な民営化と構造改革を無理強いされ、国内経済を事実上外資に乗っ取られ、更に米韓FTAでネオ植民地化が完成し、トドメを刺されたといって等しい状況である。以下の過去記事をご参照いただければ幸いである。 IMFと戦い国民・国家を守ったマハティールに学ぶべし!②IMF「救済策」が明暗を分けた … Continue reading

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奢り高ぶる安倍自民・壊滅に向かう健全野党と危機に陥る民主主義/私の山本太郎擁護論

<当ブログ「橋下維新は答えではない!」シリーズ:橋下維新の正体↓> その①ファシストは人々の心に巣食うファシズムに囁きかける その②形骸化する民主主義:選挙で選ばれぬ人たちが政治を動かしている その③選挙で選ばれぬ新自由主義者たちによって売りに出される大阪:大前研一と竹中平蔵の影 その④【地下鉄利権】関西私鉄幹部が大量に大阪市参与に就任していたことが判明。裏で進められる公共財の解体と簒奪。/一刻も早く橋下リコール運動を開始すべし。 その⑤【大阪地下鉄民営化利権続報】在阪マスコミは関西私鉄の事実上支配下にある!マスコミが橋下維新・地下鉄「民営化」問題を報じない理由 [壮絶な参院選選挙予想・自民党の圧勝と新自由主義翼賛体制の成立] 7月の参院選の選挙予想が週刊現代(5月25日号)と産経新聞(5月29日付)で出ていたのでご紹介したい。産経の方は比例代表のみの予想である。週刊現代の方は各選挙区も含めた詳細な予想が出ている。 なお参議院は定数242で任期は6年。衆議院のような任期途中の解散はなく、定数の半分を3年ごとに改選する方式。選挙は都道府県ごとの大選挙区(定数1~5)と全国区の比例代表制(非拘束名簿)の並立制で、選挙区と比例の重複立候補はできない。 この資料の見方―左の「現有議席数」は現在の議席であり、すぐ右の「非改選」は現有議席数に占める非改選議席数。「予想獲得議席数」は今回の選挙で獲得が予想される議席数。先程の非改選議席数と予想獲得議席数を併せたものが太字で示した「予想議席数」となる。この「予想議席数」が次期参議院の勢力分布の予想となる。「予想議席数」から「現有議席数」を引くと、今回の選挙での増減の予想となる。 右側の累計は与党の自民・公明(青色)及びそこに「ゆ党」である維新・みんな・民主を足していった累積議席数とそれが全議席に占める割合、さらに完全野党と言える共産・生活・社民・みどりの累積議席数と割合を「与ゆ党」と「野党」にわけて表示。 <予想される自民の圧勝> 週刊現代は、自民党は選挙区の1人区全てで勝利し、2~5人区の全てでも当選者を出す「完全勝利」という圧勝を予測している。もちろんこれは単なる調査に基づく予想でしかなく、これがそのまま当たるとは限らない。投票率が上がれば、大きく異なる結果となる可能性もある。しかし現在の内閣支持率の高さやマスコミの報道も鑑みれば、7月までに波乱が起きず、このままの情勢であるとしたら、これに近い結果となるのではないかと私は思う。 大きく異なるとすれば維新が獲得議席を減らす可能性があるということであろう。週刊現代の調査では2~5人区で維新の候補の当選が見込まれているが、ひょっとすれば調査の時期が古く、直近の橋下徹の騒動の余波を反映していない可能性がある。他の政党が付け入るチャンスがあるとすればこうした選挙区であるはずだ。 しかし、週刊現代よりも調査データが新しいと思われる産経の比例代表の調査の1月と5月を比較すれば、維新が徐々に支持を失っている分を他の野党が吸収できず、自公が吸収していることが見て取れる。生活がかろうじて1議席を取れるかどうかというところである。 仮にこの選挙予測で示された通りの結果になれば、最初の表で示したように、自民は単独過半数を獲得し、公明とあわせて安定多数を確保する。さらに維新あるいはみんなの党のいずれかの協力を取り付けることができれば絶対安定多数を確保する。 そしてみんなの党と維新の双方の協力を取り付ければ、参議院の3分の2を制することとなる。憲法96条の改正について、維新はそもそも賛成である。みんなの党に関しては党首の渡辺喜美が「公務員制度改革などが実現しない場合は反対する考え」(毎日、5月10日付)を示しているものの、憲法改正そのものについて反対しているのではない。 民主は改憲に反対するということを参議院選の公約に掲げることにしている(ANN、5月31日)。しかし民主党内部でも改憲派はおり、一旦改憲案が提出されれば、それをきっかけに党が二分する可能性もある。 <新自由主義翼賛体制の成立> 民主党はそもそも政権与党時代から、菅・野田内閣のTPP推進・消費税増税という財界マスコミ重視・反国民生活路線によって党内で二分し、その結果民主党内の意見集約をせず、党内反対派を干しあげ、野党である自民党・公明党と「民自公」協力関係を築くという、非常に歪な形で自民・公明と協力関係を維持してきた間柄である。こうした経緯から民主党も健全な野党と呼ぶには程遠く、与党と野党の間の「ゆ党」と呼ぶに相応しい。 また極端な新自由主義・構造改革路線の政策を掲げる維新とみんなの党はそもそもから政策に大きな隔たりはなく、両党は共同公約を掲げるべく作業を進めてきた。選挙協力が破談になったのは橋下徹の一連の慰安婦騒動のためである。そして従来から指摘してきた通り、安倍晋三と橋下徹は蜜月関係にあり、安倍は橋下を「同志」と呼んできた。安倍政権が維新のブレーンだった竹中平蔵を起用し、TPP推進・道州制推進・構造改革推進・憲法改正という新自由主義路線に突き進み、もはや自民と維新の路線は同じものとなってしまった。みんなの党も維新も当然健全な野党とは言えず、民主党よりもより自民に近い「ゆ党」と言えるであろう。これら政策的に同質的な自民・公明・維新・みんな・民主をあわせると、なんと参議院の94%を占めるという恐るべき事態になろうとしている。 マスコミは国民に対して、あたかも自民・公明の与党に対して、民主・みんな・維新が野党として存立しているかのように構図を描いて報じ、維新・みんなを「第三極」などと名付け、朝日新聞などはあたかも民主が「リベラル勢力」であるかのような取り扱いをしているが、こうしたマスコミの報道は欺瞞も甚だしく、実態を覆い隠してしまうものだ。 TPP反対派の国民が非新自由主義グローバリズムの選択を託して誕生させた安倍政権が、政権発足と同時に瞬く間に人々を裏切って新自由主義グローバリズム路線に走った今となっては、これらの政党は表面に見える差異はあれど、全てバックボーンは新自由主義によって貫かれており、もはや大きな違いはないといっていい状況である。 このまま参院選に突入すれば、衆参ともに立法府が新自由主義勢力によってほぼ占拠されるという異常事態が訪れることになる。 <TPPの批准阻止は絶望的・日米協議を潰すべし> このような状況下で、TPP交渉が妥結すれば、批准阻止は絶望的である。安倍政権がTPPを推進している以上はたとえ自民党の半数がTPP反対を言っても、実際に批准で造反し反対に回るのはごく少数にとどまることが予想される。自民が選挙予想の通り圧勝すれば、安倍政権の基盤は盤石となり、造反はより難しいものとなる。しかも名目は「野党」とされる民主・維新・みんなが賛成に回れば、自民から多少の造反が出たとしても容易に過半数を取れてしまう。衆議院においても同様で、条約の批准は衆議院の優越が認められている。 繰り返しになるが、安倍政権発足直後からの暴走ぶりを見てもわかる通り、TPPで被害を蒙ることが必至の中間団体は選挙に際してより高いハードルを設定しなければ、また容易に裏切られることになるであろう。自民が圧勝すれば、それは安倍政権の信任であり、安倍政権の進めるTPP・道州制・新自由主義構造改革も全て信任されたと見做される公算が高く、少なくともマスコミはその論調で報じ、ムードを作ってくるに違いないからだ。 TPPが潰れる可能性があるとすれば、交渉そのものが妥結しないこと、そして日米協議が合意に至らないことである。TPPは表面上の報道とは異なり、実際は交渉が難航していると言われる。交渉が決裂すれば、TPPは潰える。しかし我々が注意を払わなければならないのが日米交渉である。TPPが潰れたとしても、日米交渉が残れば、日米FTAに持ち込まれる可能性がある。グローバル資本による韓国のネオ植民地化の総仕上げである米韓FTAと同じ結果になることが予想される。我々は今後自民党の圧勝がそのままTPP信任と見做されぬよう工夫を凝らすとともに、TPP反対派を一人でも多く当選させ、かつ日米協議の動向を監視し、これを潰すべく戦術を転換していく必要がある。 [調子に乗り傲慢になる自民] <ブラック・ワタミを参院選の看板候補として比例で擁立> 「自民党はブラック企業対策として、社名の公表も含めて検討すべきだとする提言をまとめた。今夏の参院選の公約にも反映させる方向」(弁護士ドットコム)という記事は5月28日付のものであるが、驚くべきことに自民党は7月の参院選で、ネット上では「ブラック企業」として名高いワタミ会長の渡邉美樹を比例で擁立することを決めた。安倍晋三が直接会って出馬を要請したという(記事リンク)。 ブラック企業対策を公約に盛り込む政党が、党の顔である看板候補としてブラック企業の経営者を擁立するというのであるから、まさに「安倍こべ」であり、「ブラック・ジョーク」そのものである。こんな党が掲げるブラック企業対策なるものも有名無実のもので、却ってブラック企業にお墨付きを与え跋扈させるものになるだろうことは想像に難くない。 *関連記事『ワタミ社内文書入手 渡辺美樹会長が「365日24時間死ぬまで働け」』(週刊文春、6月5日) <反旗を翻したJA山形県連と農家を恫喝した自民党・西川公也衆議院議員> 5月30日、山形県農協政治連盟が反TPPを掲げる現職でみどりの風政調会長の舟山康江の推薦を決めた。翌31日、自民党TPP対策委員長の西川公也衆院議員が来県。『米沢市内で農業関係者や地元議員ら約50人を前に「いま自民党を敵にして農業が大丈夫だと思っているのか」と、県農政連の対応に怒りをあらわにした』(毎日新聞6月2日)。 選挙の際には支持者にペコペコと頭を下げる政治家も、一旦権力を手にすれば豹変するという見本のようである。一体何様のつもりなのであろうか。彼らはTPPに邁進する安倍の暴走を体を張って止めようとしただろうか。民主党政権時代の山田正彦元農水相を筆頭に民主党TPP反対派の方が断然TPP阻止のために努力をしたと言える。自民党に政権交代をしてからというもの、権力中枢からの情報が全くといっていいほど出てこなくなったのはどうしてなのか。 私はJA山形の英断に心から拍手を送りたい。また、舟山康江氏の健闘を祈る。こうした動きが大きくなることで、前述の選挙予想も覆ることにつながり、またTPP反対の民意を選挙結果に反映させることができるであろうと思う。他のJAもJA山形に続くべきであろう。 [選挙協力すらままならぬ野党の惨状と山本太郎の奮闘] ここで論じる野党とは民主・維新・みんなの党というTPP推進を掲げる新自由主義「ゆ党」のことではなく、TPP反対を掲げる非新自由主義勢力の生活・社民・みどり・共産のことである。上記の選挙予想では、これらの政党の予想獲得議席数は全国組織を維持している共産党の5議席のみで、辛うじて生活が比例で1議席取れるかどうかという情勢である。そして非改選の議席を含めた予想議席数ではこれら全ての政党をあわせても12議席・全体の5%という存亡の危機に立たされている。 一般国民にすればなぜこれらの政党が選挙協力を大々的にしないのか謎であると思う。党の当事者・関係者にすれば護持すべき主張やプライドといったものが当然あるだろう。しかし、一般国民の殆どは例えば社民党と共産党の政策の差異、みどりの風と生活の党の政策の差異を明確に説明することができるであろうか。 … Continue reading

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TPP反対運動が失敗に終わる理由。本当にこのまま国を売られてよいのか。

<当ブログ「橋下維新は答えではない!」シリーズ:橋下維新の正体↓> その①ファシストは人々の心に巣食うファシズムに囁きかける その②形骸化する民主主義:選挙で選ばれぬ人たちが政治を動かしている その③選挙で選ばれぬ新自由主義者たちによって売りに出される大阪:大前研一と竹中平蔵の影 その④【地下鉄利権】関西私鉄幹部が大量に大阪市参与に就任していたことが判明。裏で進められる公共財の解体と簒奪。/一刻も早く橋下リコール運動を開始すべし。 その⑤【大阪地下鉄民営化利権続報】在阪マスコミは関西私鉄の事実上支配下にある!マスコミが橋下維新・地下鉄「民営化」問題を報じない理由 (5月13日追記: この記事はアップした直後から多数のアクセスを頂きました。お読みいただいた皆様、拡散して下さった皆様に御礼申し上げます。なお、当ブログでは党派・団体を超えた救国戦線と「1%新自由主義グローバリズムvs99%国民国家・国民経済」の争点を浮上させることの重要性を度々訴えてきましたが、以下の記事もご参照いただければ幸いです。 1%新自由主義グローバリズムに対抗する政治思潮を顕在化させる必要性。現代日本の政治はなぜ行き詰るのか。後編 2012年4月3日) [論争で敗れた上にさらに恥の上塗りをするTPP推進派/論理性の崩壊した風景] TPPに関する米国政府との事前交渉で、安倍政権は結局日本側の主張を通すことはできず、一方的な譲歩を強いられ、相手の言い分ばかりを飲まされたことが明らかになった。当初は安倍支持の論客からは盛んに「安倍さんの交渉力はハンパない」などという根拠なき主張が行われ、「安倍さんを信じよう」というなどというもはや新興宗教の如きキャンペーンが張られていた。 日本政府が譲歩をしたのは米国ばかりではない。その後事前交渉を行った豪州・ニュージーランド・カナダといった国々にも早期交渉参加の承認を得るために譲歩を行ったことが明らかになった。しかしTPP参加をさんざん煽ってきた大手マスコミは、これらの国々との事前交渉で日本政府がいかなる譲歩をしたのかについて、政府の無言をそのまま報じるのみで、自ら取材して内容を明らかにするといったことは全く行っていない。 事態はTPP反対論者が当初から危惧していた通りの展開となっているにも拘らず、推進論者は自らの誤りを認めるどころか、挙句の果てには日米安保まで持ち出すトンデモぶりを発揮している。 しかも、皆様によくよく思い出していただきたいのであるが、「交渉参加をしてみて内容が日本に不利になるのであれば途中離脱すればよい」と主張したのは他ならぬ推進論者である。反対論者はそもそもから一旦交渉参加すれば途中離脱は不能と繰り返し警告をしてきた。事前交渉において、いわゆる「聖域」の確保は何ら保障されぬまま各国に対して譲歩を繰り返す有様で、これでは本交渉では、「聖域」どころかより過酷な条件を飲まされるであろうことがもはや明白になったのであるから、「国益がないのなら離脱すればよい」と主張した推進論者は、なぜ今その主張を声高に叫ばないのであろうか。 この論理性の崩壊は一体何なのであろうか。彼らは撤退を主張する気など端から毛頭ないのだ。最初から離脱できぬのを承知で、ただ交渉に参加させ、既成事実化させるためだけにこうしたことを言っているからだ。彼らは国民が彼らの発言をすぐに忘れてしまうと踏んでいるのだろう。推進派は最初から国民の利益など考える連中ではなく、その主張は常に嘘と詭弁にまみれてきた。 5月3日に茂木敏充経済産業相が訪米した際に述べた以下のコメントが推進派の詭弁を象徴している。「(民主党の)前政権は2年かけても結局、参加を表明することはできなかった。安倍政権では非常に速いスピードで物事が進んでいる」(リンク)。茂木の言う「物事」とは「売国」に他ならず、茂木はそのスピードが民主党政権よりも自民党政権の方が早いと誇示して、居直り、胸を張ってみせたのである。恥の上塗りである。 グローバリストと化した彼らは国民なんぞとうに裏切っている。だからTPPで国民がいかなるメリットを享受するのか全く提示することができない。1%側TPP推進派の狙いはもう国益云々の話ではないのだ。彼らの狙いは、多国籍資本が国家を事実上形骸化・ネオ植民地化してその上に君臨し、民主的手段をもってしても覆せぬようにすることである。それを何としても達成せんがために、論拠が完全崩壊し、論理破綻をしたこの期に及んでも、強硬になし崩し的に参加して抜けられなくすることを目論んでいるのであろう。巨大多国籍資本1%側の利益のために99%の国民を犠牲にするのがTPPの本質である。推進派は国を売ってでも1%側のおこぼれにあずかろうというさもしい性根の連中なのであろう。 [自民党「農業所得倍増」に騙されるな/企業経営化される農業] 自民党は4月25日に参院選公約に盛り込む「農業・農村所得倍増目標10カ年戦略」なるものを決めた(リンク)。しかし、この背後にあるものは「農地集積の加速化」であり、「農業の企業化」である。 これに先立つ4月19日及び23日に、政府は産業競争力会議において、TPP参加を前提として見据え、「生産性向上に向けた農地の集約化と経営の大規模化」が議論された(リンク1 / リンク2)。自民党の「農業所得倍増」なるものはそれを受けて発表されたものであり、農をマーケットの俎上にのせるという市場原理主義思想の上に立脚したものであることに注意を払う必要がある。 早い話が、「農業所得倍増」は「農業」の所得倍増なのであって、今ある「農家」の所得を倍増するということを意味しているのではないということに注意すべきである。農地集約化と大規模化とはすなわち企業の農業参入を前提としたものである。そうした企業経営者になりうる農家の数は非常に限られたものとなる。企業が農業に参入することとなれば、既存の農家が農業を続けるためには、今の独立した個々の農家としてではなく、企業の下で雇われて働く賃金労働者となることになるのではないだろうか。独立した農家から現代の小作人へと転落させられるのがオチである。その過程で多くの農家が廃業に追い込まれ、失業者となるであろう。つまり淘汰の過程で生き残った「農業企業家」だけが「農業所得倍増」の恩恵に浴するという代物である可能性が高い。 先程のリンク記事中にあるように、これは「TPP参加を見据え」(産経)たものであり、「TPP参加に対する農家の不安を払拭する狙い」(時事)なのである。前回の総選挙でTPP反対を掲げて当選した議員たちは、安倍政権がTPP交渉に参加するとなった途端、それを阻止するどころか、TPP加盟を前提にした農業の企業化に邁進しているのである。つまりTPP推進の立場に転換したものと見なされてしかるべきである。 農家の有権者が衆院選で自民の候補者に票を投じたとき、TPP阻止を彼らに託したのであって、TPP参加を見据えた農業企業化などというものを姑息にオブラートに包んだ「農業所得倍増」なんぞを提示するよう依頼したのでは決してないのである。こんな馬鹿な話があるだろうか。ここでも我々は論理性の崩壊を見ることができるのである。農家の方々にはTPPを前提とした「農業所得倍増」などに騙されることなく、衆院選での彼らの公約である「TPP反対」を遵守するよう代議士たちに迫っていただきたいと希望する。条件闘争には決して乗ってはならない。 [TPP反対運動が失敗する理由/党派・団体・個人の壁と「不作為の作為」] これまで当ブログでもお伝えしてきた通り、TPP反対派は論争という点では完勝を収めている。しかしながら実際の政治戦では推進派に完敗している。このまま何の手だても講じないのであれば、きっとこのまま負け続け、TPPに加盟することになるだろう。 では論争上は圧勝しているにも拘らず、現実には推進派に完全にしてやられている理由は何であろうか。いくつか理由は挙げられる。 1)瀕死のジャーナリズム 本来中立的立場で、賛成の立場も反対の立場も公平に扱って広く国民に情報を提供すべきである大手メディアが推進の立場であり、推進論ばかりを垂れ流す一方、反対論を農業ないし農協の問題として矮小化すると同時に、反対論を殆どと言っていいほど取り扱ってこなかった。現在ジャーナリストと呼びうる人たちは非常に少なく、そうした人々は限られた予算の中で、ネットメディアを駆使して必死にジャーナリズムを死守しようとしている。その一方、大手マスコミで働く人々はもはやジャーナリストと呼びうる状態ではなく、マスコミそのものが報道機関というよりも、プロパガンダ機関と言うべき役割を担っている。 2)瀕死のアカデミズム 資本の側に立ってテレビ雑誌やネットメディアや政府諮問会議で推進論を展開する夥しい数の「資本の御用学者」たちがいる一方で、批判的精神を有するとされる知識人なるものが非常に少ない状態であり、アカデミズムが機能不全に陥っており瀕死状態といって差し支えない状態である。 3)アトム化された個人 今生きる人々の多くはアトム化されている。都市になればなるほどその傾向は強いものとなる。土地・郷土・共同体から切り離される。そして非正規雇用が増えるに従い、組織における繋がりも希薄なものとなる。「自由で個性的な生き方」と呼べば体裁も良いが、同じ現象は同時に切り離された多数の個々人が彷徨う様にも見える。他と繋がるために現代人は共同体ではなく、永続性の保証のない「場」を求める。 1)のマスコミ問題に関しては当ブログではブログを開始した当時から関心を寄せてきた問題であり、当ブログの読者の皆様にはお馴染みのことであると思われるので、詳細をここでは省く。 2)のアカデミズムの問題に関しては、過去の記事でなぜ機能不全に陥ったのかについての仮説を立ててきたが、詳しくは検証してこなかった。最近興味深い小論文を読んだところであり、近くこの問題について書きたいと思う。 さて、そもそもTPP反対運動は1)も2)も織り込み済みの状態でスタートした。つまりTPP反対運動はジャーナリズムもアカデミズムも当てにならぬという条件で始まったわけだ。そして3)も言うなれば所与の条件といって等しい。私自身もアトム化された個人に過ぎない。しかしアトム化された個々人は微力ながらもネットを使ってリアルのネットワークを緩いながらも築く努力をしてきている。 一方の推進派である1%側は、数は少ないのであるが、1)マスコミを味方につけ、というよりもマスコミそのものを宣伝媒体として駆使し、2)御用学者を子飼いにし、政府諮問会議に送り込んだり、テレビのコメンテーターに出して宣伝をさせ、3)しかも国民をアトム化した状態においている状態である。つまり1%資本の側は宣伝媒体を有するという圧倒的に有利な条件から始まり、反対派は圧倒的に不利な条件で始まったわけである。 しかし反対派はこれらのハンディキャップを跳ね除け、論戦においては推進派を完全に粉砕するに至っている。だが実際の政治戦では勝つことができないでいる。その要因は何なのか。 私は「党派・団体・個人の壁」なのだと思う。 … Continue reading

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