Category Archives: 脱デフレ

踏み止まることができるのかが問われる総選挙

<当ブログ「橋下維新は答えではない!」シリーズ:橋下維新の正体↓> その①ファシストは人々の心に巣食うファシズムに囁きかける その②形骸化する民主主義:選挙で選ばれぬ人たちが政治を動かしている その③選挙で選ばれぬ新自由主義者たちによって売りに出される大阪:大前研一と竹中平蔵の影 その④【地下鉄利権】関西私鉄幹部が大量に大阪市参与に就任していたことが判明。裏で進められる公共財の解体と簒奪。/一刻も早く橋下リコール運動を開始すべし。 その⑤【大阪地下鉄民営化利権続報】在阪マスコミは関西私鉄の事実上支配下にある!マスコミが橋下維新・地下鉄「民営化」問題を報じない理由 [選挙後もせめぎあいの状態は続く] 日々情勢が目まぐるしく変化する中で、ツイッターでは逐一情報を追いかけていたが、多忙のためじっくりブログを書く時間がなかった。そうこうしているうちに4日の衆議院選公示を迎えることとなった。公示後は特定候補への投票を呼びかける内容をネット上で書くことができないとのことである。評論や自分の意見表明であれば問題はないと私は判断している。 このまま行けば、自民党が第一党となり、自民中心の政権が誕生する可能性が高いと思われる。大手マスコミはこれまで盛んに自民・民主・維新のみを取り上げ、未来の党に合流する前の「国民の生活が第一」を徹底して無視して報道しないという偏向報道を行い、あたかも自民・民主・維新の3政党が合い競っているかのような報道をしてきていた。しかし現実を見れば、民主・自民・公明の3党こそが野田内閣が推進した消費税増税法案を成立させたのである。対立しているかのように見えたのは解散の時期を巡ってのことであり、今回の解散前から民自公3党は協力体制をとっており、また参議院のねじれがあることから、恐らくこの枠組みは選挙後も変わらない可能性が非常に高い。石破茂・自民党幹事長はすでに選挙後も民自公体制を維持することを表明している。つまり民自公の3党が過半数を制すれば、首相の座が民主から自民に移ることはあっても、与党の枠組みは変わらないということになる。 マスコミが「第3極」として大々的に報じていた維新に関しては、当ブログで指摘した通り、国政への野心を顕わにし、それまで黒幕的存在であった竹中平蔵が候補者選定や政策作成で前面に出てくる形となり、新自由主義色の濃い政策を発表していた。当初、同じくTPP推進を掲げる新自由主義政党であるみんなの党と政策協定を結んだりしていたのだが、維新が石原慎太郎らと合流し、みんなの党は合流をしないことになった。維新の政策は当初から新自由主義色の極めて強い庶民にとってみればまさに自分の首を絞めるだけのように思われる政策がずらりと並んでいたのであるが、石原一派が加わって、数少ない目玉政策であったはずの増税反対は増税容認へと変わり、脱原発は一体何がどうなのか判然とせぬいかがわしいものとなり、ますます支離滅裂で一体誰が支持するのだろうかというグロテスクな内容のものとなった。ここにきて失速気味で、恐らく増税反対や脱原発の政策に期待した人の票は未来の党へと流れ、保守票は自民へと流れることが予想される。が、依然としてマスコミの調査では支持率が9%前後もあり、油断できぬ状況である。 嘉田知事の呼びかけで脱原発・反TPP・消費税増税反対を掲げる勢力の結集が行われ、未来の党が誕生した。しかしながら、未来の党・社民・大地などが300人規模の候補者を擁立できず、現状で伝えられている150名ほどの候補者数に留まるのであれば、これらの枠組みだけで政権を担うことはできないことは明らかである。また参議院の勢力も少数に留まっていることから、政権担当は難しいと思われる。政権に食い込む場合も、他党との連立は避けられないことになるだろう。今回の選挙では勢力拡大をして基盤を築くことが現実的には当面の目標となるのではないだろうか。 以下政策別に投票するのであれば、どこがよいかということについて述べたいが、これはあくまで私の個人的見解であることをご了承いただきたい。 [脱原発という観点で見た投票先] 【社民党・共産党・大地・新党日本・未来の党】 民主・自民・公明・国民新党・新党改革では原発は当面止まることはないだろうと思う。そしてみんなの党及び維新の会はTPPに賛成であることから、脱原発に本気で取り組む政党であるとは私は看做さない。むしろこれらに票を投じるべきではないと言える。 脱原発を重視するのであれば上記【】内の政党に票を投じるべきであると思う。 しかし未来の党の掲げる「卒原発」の内容は「国民の生活が第一」が掲げていた「脱原発政策」よりも残念ながら後退した内容となっていることは指摘しておかねばならない。「国民の生活が第一」の政策案ではガス・コンバインド・サイクル発電の増強で原発を「ただちに稼動ゼロ」を謳っていた。ところが、未来の党の「卒原発」では「再生可能エネルギーの普及」に重点が置かれているのが特徴で、即戦力であるはずのガス・コンバインド・サイクル発電に関する言及はない。恐らく代表代行となった環境エネルギー政策研究所所長で日本総合研究所主任研究員の飯田哲也氏の意向でこのようになったと思われる。「原発稼動ゼロから遅くとも10年以内の完全廃炉」と謳われているが、これは「今から10年後の2022年」のことを指しているのか、「いつの日か再生可能エネルギーが普及して原発を止めることができるようになってから10年後」(つまりいつのことかわからない)なのか、読みようによっては異なる解釈に理解できる。この点に関しては支持者は党に意見を述べたり、問い合わせをすべきであると思う。しかし、「未来の党」は脱原発派のせっかくの一大勢力結集であるのだから、これを失敗させてはならないと同時に思う。 [消費税増税反対という観点で見た投票先] 民自公・国民新・維新以外の政党が消費税増税に反対している。 [経済政策で見た投票先] 経済政策では「国土強靭化案」を発表した自民党が最も優れていると私は思う。藤井聡教授の魂のこもった政策であり、欧州で高まりつつある「反緊縮」とも合致し、高く評価している。残念ながら他党ではこれに比肩する政策が見当たらない。しかしながら、経済政策を除いては、時代錯誤のような憲法改正案や生活保護叩きなど目に余るものがあり、私は自民党を支持する気にはなれない。 維新やみんなの党は純然たる新自由主義・構造改革路線であり、全く支持できない。 未来の党は「デフレ脱却」を掲げているものの、「国民の生活が第一」の政策にはあった「積極的な財政出動」という文言が、未来の党の政策からは抜けてしまっているのがいただけない。代わりに「規制緩和」・「行政改革」といった構造改革・緊縮路線の文言が目立ち、民主党の失敗を繰り返すことが懸念される。「特別会計の見直し」は目玉と言えるが、これを実現するためには官僚との壮絶な戦いになるだろうことは想像に難くない。経済政策に関しては是非亀井静香を使って早急に書き改めていただきたいと思う。 「原発・消費税・TPP」のみが争点として言われているが、経済政策は非常に重要で、有権者がそれを投票の判断材料にする可能性は非常に高いといえる。これを政党は軽視すべきではない。 [反TPPで見た投票先] TPPは間近に迫った脅威であり、私個人は今回の選挙で最も重視している。仮に交渉参加となった場合、TPP反対論者が既に警告を発しているように、交渉からの離脱は事実上不可能であることを我々は肝に銘じておくべきである。推進派は「交渉に入って見て、嫌なら離脱すればいい」などと吹聴して回っているが、彼らは離脱が現実に不可能なのを承知の上でこのような戯言を言って国民を騙しているのである。詐欺に等しい。入り口はあっても出口はないのである。一旦交渉参加となった場合、TPPを拒否しうるのは、①交渉が決裂する場合か、②国会の批准において否決する場合のみとなる。つまり次期議会はTPPの批准を判断するものとなる可能性が高い以上、反対派を過半数にしておかねばならないのである。 政党でTPP反対を掲げているのは、脱原発と同じく、未来の党・社民党・大地・新党日本・共産党である。しかし一番重要な点は先も述べたとおり、これらの政党だけでは過半数を取ることができないということである。 自民党や民主党内部にも反対派はいることから、反TPPに関しては政党名で単純に票を投じることよりも、各選挙区ごとで異なる対応が求められると言えよう。私が重要と思う点は、候補者の主張をよく聞き、問い合わせ、「本物の」TPP反対派候補を当選させることに力を注ぐと同時に、隠れ推進派・日和見派を含む推進派候補を徹底的に落選させるということである。これは支持政党関係なく、徹底すべきである。 そして言うまでもないことであるが、TPP拒否を実現するためには、TPP推進の維新の会・みんなの党には絶対に投票してはならない。 [安倍晋三に対する拭えぬ不安・危険だった東アジアサミット] 冒頭に述べたように、未来の党などが300人規模の候補者を擁立できないのであれば、安倍晋三が首相となって民自公体制が続くものと思われる。自民党内のTPP反対派が安倍を擁立したので様子を見守っていたのであるが、安倍は従来からTPP容認の立場であったし、最近になってTPP交渉参加容認の発言をしており、それが非常に気になる点である。 オバマが米大統領に再選された直後、狙いすましたかのように日本の大手マスコミは各社一斉にTPP推進キャンペーンを始めた。日米財界人会議が日本で開かれ、その後野田首相が東アジアサミットに出席するという日程の中で、このキャンペーンは張られた。野田に東アジアサミットの場で交渉参加表明をさせようという意図がありありとわかる露骨なキャンペーンであったのだが、安倍はこの最中に「TPP交渉参加容認発言」をしている。 TPP反対派は交渉に参加すれば抜けられぬことを知っているのであるから、本当に反対であるのなら、交渉参加容認発言は出ないはずである。ところが安倍はそれをした。そしてすぐさま米倉・経団連会長がそれを持ち上げるという展開になった。 その後、経済産業省側が「まだ事前交渉が終わっていないので交渉参加表明はできない」と言い出した。つまりこの一連のキャンペーンは、野田政権がマスコミを使ってやったものではなく、財界側がマスコミを使って行ったものである可能性が非常に高いと思われる。要は死に体の野田首相に最後の役目として交渉参加表明だけさせて使い捨て、交渉から抜けられなくしておいてから、次の安倍政権に交渉を引き継がせようという魂胆であったのだろうと思う。この過程に自民が一枚噛んでいるのかどうかはわからないものの、それではなぜ安倍はあのタイミングで交渉参加容認発言をしたのだろうか。 野田が交渉参加表明をこの時にできなかったのは非常に幸運であった。しかしまだ野田が首相である限り同様のことをする可能性は残されているわけであり、警戒を要する。 安倍はその後自民党内の反対派の突き上げを食らい、「聖域なき関税撤廃をするTPPには反対」という文言にとりあえずは落ち着いている。しかしTPPは関税だけが問題ではないのは明らかであり、この文言も相当に不十分で不安を惹起するものと言わざるを得ない。 自民党もTPP反対派と推進派の寄り合い世帯であり、今は政権奪還という目標で一体化しているが、TPPが浮上すれば民主と同様分裂騒ぎに陥りかねない。TPPに関しては、候補者の主張をよく見極める必要がある。 [自民+維新の連立は最悪の結果を招く] そして自民に対するもう一つの不安は(自民に限らず他の政党にも勿論あるのであるが)、維新の会と連立を組むかも知れないということである。こうなればアジア外交は行き詰まり、改憲・再軍備・徴兵制などの議論が一気に沸き起こり、対中関係が非常に悪化するものと懸念される。安倍自民のみでもそうした不安が起こるのであるが、そこに維新も加わる連立であるならば、その傾向が増幅され、一気におかしな方向に暴走を始めるやも知れぬ。今は被災地の復興と国内経済の建て直し・雇用の促進に力を注ぐべきときであり、極右軍事ごっこに戯れている時ではないのである。 自民の経済政策は高く評価しているし、TPP反対で奮闘している議員諸氏も数多くおられることは承知であるが、私はこうした点からも自民に対する不安は拭えず、全体としての評価は低い。日本をいよいよ破滅に追い込む可能性のある維新の会に関しては勢力を削げるだけ削いでおくべきである。 … Continue reading

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イタリアにおける「反緊縮」オールタナティブ運動、世界で同時進行する新自由主義との戦い:イタリア人友人との会話

<当ブログ「橋下維新は答えではない!」シリーズ:橋下維新の正体↓> その①ファシストは人々の心に巣食うファシズムに囁きかける その②形骸化する民主主義:選挙で選ばれぬ人たちが政治を動かしている その③選挙で選ばれぬ新自由主義者たちによって売りに出される大阪:大前研一と竹中平蔵の影 その④【地下鉄利権】関西私鉄幹部が大量に大阪市参与に就任していたことが判明。裏で進められる公共財の解体と簒奪。/一刻も早く橋下リコール運動を開始すべし。 その⑤【大阪地下鉄民営化利権続報】在阪マスコミは関西私鉄の事実上支配下にある!マスコミが橋下維新・地下鉄「民営化」問題を報じない理由 先日までイタリア人の友人がこちらに1週間来ていた。5年ぶりの再会である。当時彼はイギリスの大学院に在籍し、博士論文のフィールドワークのためにこちらに長期滞在していて、その時知り合い、すっかり仲良くなった。こちらではなかなか政治・社会・思想・芸術・文化といった事柄について深く話し合える人と出会うのが難しく、彼は貴重な友人となった。約1年の滞在の後、彼は欧州に戻って博士号を無事取得し、来年初頭には彼の論文が本となって出版されることとなった。今回の訪問は最終稿の仕上げのための最終確認と、世話になった人々への挨拶を兼ねたものであった。私は当時とは別の町に移り住んでいたが、時間を割いて遊びに来てくれた。 当時も政治について様々な議論をしたものだったが、まさかこの5年の間に双方の母国がこれほどの惨状になるとは二人とも思いもよらなかった。この間私は、皆様もご承知のように、遅まきながら事態の深刻さに気がつき、ブログとツイッターを開始した。そしてこの友人はイタリアのオールタナティブ運動に深く関わっていくことになる。この間お互い頻繁に連絡を取り合っていたわけではないのだが、他の多くの人々と同様、マスメディアの偏向報道に疑問を覚え、新自由主義グローバリズムとの戦いに身を投じることになったのだ。マスコミはこうした民衆の運動を殆ど報じることはないのだが、今や発展途上国のみならず、先進国においても同時進行的に新自由主義グローバリズム・1%支配に対する抵抗運動に火がつき始めている。 「ウォール街を占拠せよ」から波及した「占拠せよ」運動は瞬く間に全米から世界へと飛び火したが、当初は「対岸の火事」的な論調で報じていたマスコミも、その後全くと言っていいほど報じなくなった。新自由主義金融体制から劇的に転換したアイスランドやギリシャ・イタリア・スペインにおける民衆の激しいデモについても殆どマスコミは報じることはない。 当ブログでたびたび取り上げている隣国の韓国に関して、日本のマスコミは「IMFの優等生」として「日本がモデルにすべき対象」として取り扱うのであるが、韓国がアジア通貨危機後、IMF支配を通じて極端な新自由主義構造改革・民営化・外資への門戸開放を貫徹され、事実上国内経済を外資に乗っ取られて「ネオ植民地」と化し、極端な格差社会・自殺大国となったことや、著しい不平等条約である米韓FTAの詳しい内容や、それに対する民衆の激しい抗議行動を報じることは皆無に等しい。非常に偏った報道であることは言うまでもない。不都合な事実を主流マスコミは極力報じないのだ。我々は世界で同時進行的に起こっている重要な事象について、断片的な報道や主流メディア以外の情報でしか、お互いの様子を知ることができない状況に置かれている。権力を監視するはずであったマスコミは、カネで買われ1%支配のための道具と成り果て、こうした各国で沸き起こる新自由主義・1%支配への抗議をわざと報じないのであろうということは想像に難くない。 私の友人も私がブログで論じてきたような事柄について殆ど知らなかったし、私はイタリアで勢いを増しているオールタナティブ運動について殆ど知らなかった。今回の対談は情報と意見を交換するまたとない機会となった。そして私たちはお互いの国が直面している問題の根は同じであることを再確認することができたのは非常に有意義であった。すなわち、新自由主義グローバリズムとの戦いであり、カネで買われた政治とマスコミ・堕落した既存のアカデミズムとの戦いなのだということだ。1%のための新自由主義グローバリズムに対抗するには各国庶民の情報交換と連携が必須であることをつくづくと認識させられた。 [イタリアにおけるオールタナティブ運動] イタリア現首相マリオ・モンティは「スーパー・マリオ」との異名を取ることで知られるが、友人の話では、最近のイタリアでは欧州中央銀行総裁のマリオ・ドラギと合わせて「スーパー・マリオ・ブラザーズ」と呼ばれ、決して肯定的な意味ではなく、忌み嫌う人が増えているという。 ベルルスコーニ政権末期の2011年11月にイタリアはIMFの監視下に入ることが決められた。11月9日ジョルジョ・ナポリターノ大統領はマリオ・モンティを終身上院議員に任命する。11月12日にベルルスコーニ首相が辞任に追い込まれ、その翌日の13日にモンティはナポリターノ大統領によって首相に任命される。モンティの上院議員任命はそもそもからベルルスコーニ辞任を見越して、その後継にするためにナポリターノ大統領が画策したものとの見方が支配的である。 イタリアでは通常は議会多数派が政権を担当するのが通例であるが、首相任命権は大統領にあり、議院内閣制に基づかぬ「超然内閣」を組閣することも可能である。戦前の日本の制度に似ている。マスコミはモンティ内閣を「実務者内閣」とか「テクノクラート内閣」などと報じているわけだが、日本ではこうした形態の内閣は「超然内閣」と呼ばれるのが通常である。 モンティ内閣発足当初は支持率70%を誇ったのであるが、これについて私の友人は、「ベルルスコーニ以外であれば誰でもよかったという空気があった。それだけベルルスコーニに嫌気がさしていた。左翼陣営までもがベルルスコーニ辞任を喜ぶあまり、モンティを歓迎してしまった」と分析している。 モンティは、ウィキペディアの記述によれば、「2005年に設立されたヨーロッパのシンクタンク、ブリューゲルの初代議長である。また1973年にデイヴィッド・ロックフェラーによって設立されたシンクタンク日米欧三極委員会のヨーロッパ委員長を務め、ビルダーバーグ会議の主導的メンバーでもある。またゴールドマン・サックスとザ・ コカ・コーラ ・カンパニーの国際的顧問」である。つまり典型的な金融資本1%サイドの人間であり、IMF「緊縮」路線を着実に遂行するための人選であることは言うまでもない。 こうした実態が明るみになり、また企業が業績悪化の際に容易に解雇をできる法案を2012年6月に成立させたことから、わずか1年足らずで支持率は急落し、最近では30%前後となっている。 そして国民の不信は大政翼賛会的にモンティ内閣を支える左右両翼の既成政党、そしてモンティを任命したナポリターノ大統領に向けられている。ナポリターノは元々レジスタンス戦士であり、その後共産党に籍を置き政治家となり、初の共産党出身の大統領となったのであるが、そうした経緯からよけいに、今回の金融側のモンティ指名に関してナポリターノへの失望と怒りは非常に大きいものになっていると友人は言う。イタリアにおけるオールタナティブ運動の急速な拡大にはこうした背景がある。彼らは旧態依然とした左右両翼の既成政党およびそれらを支える旧態依然とした支持母体に対して批判的である。 私がこの話を聞いたとき想起したのが、消費税増税・TPP加盟という経団連と全く同じ主張をする左翼陣営の支持母体である「連合」である。もはや「連合」は労働者のための組織でもなんでもなく、単なる経団連翼賛団体と成り果ててしまっており、TPPに反対する人々から経団連とともに痛烈な批判を浴びせられている。イタリアのオールタナティブ運動に携わる人々の既成政党やその支持母体への批判とよく似ていると咄嗟に思った。私も従来から当ブログで主張しているように、TPP反対運動は旧態依然とした「左右の対立軸という枠組み」を越えて、1%新自由主義グローバリズムに対抗するための新たな思潮を内包していると思う。「左右の対立軸という枠組み」は現在進行している事態への対処を見つけ出すことをより困難にするものであり、いわば「目くらまし的効果」を発揮する。左右の枠に拘泥していると、現在進行している事象に関して、却って物事が見えなくなるのであり、我々はこのことに自覚的であるべきである。(⇒拙ブログ過去記事「1%新自由主義グローバリズムに対抗する政治思潮を顕在化させる必要性。現代日本の政治はなぜ行き詰るのか。後編」4月3日付) さて話をイタリアに戻そう。イタリアにおけるオールタナティブ運動の中心人物は著名な喜劇俳優であるベッペ・グリッロ氏である。2009年10月にグリッロ氏は「五つ星運動」を開始した。グリッロ氏らは「反緊縮」を掲げ、環境保護や汚職根絶、ネットへの無料接続、公的債務のデフォルト、ユーロからの離脱検討などを政策として訴えている。既成政党への不信から、若者を中心に絶大な支持を集めている。集会を開催すれば数万人が集まる。グリッロ氏のブログのコメント欄では白熱した政治議論が行われている。このブログは政治のイタリア語版のほかに英語版と日本語版がある(日本語版の方は最近の記事が翻訳されていない模様)。私の友人はこの運動に積極的に関わっている。 グリッロ氏率いる「五つ星運動」が開始されたのはベルルスコーニ政権当時の2009年であるが、モンティ政権とそれを支える既成政党への批判が高まる中、勢いを増し、今年2012年4月の地方選挙で、パルマ・ミーラ・コマッキオなどの4都市で首長ポストを獲得した。現在「五つ星運動」の支持率は20%に達し、左右両陣営それぞれの支持率に並ぶほどにまでなっており、次期総選挙での躍進が期待されている。 朝日新聞6月14日付の記事『イタリアでも「反緊縮」台頭 人気芸人が率い支持拡大』は比較的冷静にこのオールタナティブ運動を報じているので、ご参照いただきたい。 しかし、このイタリアにおける運動を「イタリアの橋下」などと報じた日本経済新聞は異常という他ない(記事リンク⇒『国政にらむ「イタリアの橋下」、台風の目の予感 』)。橋下維新は当ブログでお伝えしてきた通り、その政策・人脈から紛れもない新自由主義政党であることは明白であり、その性質はあえてイタリアの政治勢力に喩えるのであれば、モンティやベルルスコーニに近いと言えるだろう。新自由主義路線と真っ向から反する「反緊縮」を掲げるグリッロ氏の「五つ星運動」を、新自由主義路線の橋下維新に喩えること自体が荒唐無稽である。橋下維新は新自由主義者たちの砦であり、最後の悪あがきである。あるいは日本経済新聞は意図的に国民を欺くためにわざわざグリッロ氏を橋下に喩えることで、逆に橋下維新があたかも日本の庶民が選択すべきオールタナティブであるかのような演出を意図的にしているのかも知れない。この場合はかなり悪質である。 「五つ星運動」への支持も、橋下維新への支持も「不満」を背景にしているという点では似ているといえるのかも知れないが、友人と話してわかったのは、「五つ星運動」支持者のベクトルは非常に建設的であり、集会やネットにおけるディスカッションを通して新たなものを下から作り出していこうという衝動が強いということである。 これに対して橋下維新の方は、ルサンチマンを支持の背景にしているが、「維新の会」そのものは橋下のワンマン経営であり、その背後には竹中平蔵を筆頭とした選挙で選ばれることのない得体の知れない新自由主義者たちのブレーンが控えている。独裁者であるはずの橋下はそれらブレーン集団や背後のパトロンのパペット状態だ。維新支持者による熱心な集会や議論などというものも皆無といっていい状態で、ベクトルは破壊的な方向であると私は感じる。 また「五つ星運動」は既存のマスコミに批判的であるが、「橋下維新人気」というものはそもそもマスコミによって演出されたものであるのは明白であり、橋下がマスコミに時折噛み付くのは、橋下が既存メディアに批判的であるからでは決してなく、マスコミがたまたま橋下に都合の悪いことを報じたときだけである。基本的にマスコミのヨイショがなく、政策や実績を客観的に国民が検証できる状態となれば「橋下人気」などというものもすぐさま雲散霧消してしまうものであると思う。最近では橋下維新への支持も急落してきているが、これは橋下維新の正体がネットを通じて知れ渡ってきたからであろうと思う。拙ブログもそれに少しでも寄与できたのだとすれば光栄である。 結論としては「五つ星運動」と「橋下維新」は全く似ても似つかない代物で、橋下維新をオールタナティブ運動に模すこと自体が馬鹿げたものであると私は思う。維新のような「偽オールタナティブ」に惑わされては決してならない。むしろ我々は日本における形を伴った本物の建設的オールタナティブ運動の不在を嘆くべきであろう。 [新自由主義グローバリズムの砦IMFの声明と金融支配に屈する日本] この友人とは当然「緊縮」新自由主義カルトの砦と化したIMFやギリシャ・イタリア・スペインの問題についても話し合った。ギリシャにおいても既成政党への不信からユーロ離脱派の新党が躍進したが、土壇場で勝利を手にすることはできなかった。ユーロに残留するのも脱退するのもいばらの道であることに変わりはないのなら、ユーロに残留して金融の残したツケを国民が払わされるよりは、脱退して中央銀行を国民の手に取り戻すことの方が合理的な選択に見える。私と友人はこれは「ユーロを脱退すれば、今あるものを失うという恐れに由来するものだろう」という点で一致した。この恐れはそれほどまでに強大なのだ。 イタリアはもしオールタナティブ運動が政権を取ることになったら、ギリシャ・スペイン・フランスを誘って共にユーロを脱退し、主要金融機関を暫定的に国有化すればいいという話を友人とした。ユーロ誕生の結果、各国は国家主権を保持したまま中央銀行を失うという宙ぶらりんの状態にあるわけだが、論理的に考えれば残された方向は、加盟各国が個々の国家主権を放棄して政治的にも統合してしまうか、あるいは、ユーロから脱退して国が中央銀行を取り戻すかしかないだろう。 友人が帰ったあとに大きなニュースが2つ飛び込んできた。ひとつはEUのノーベル平和賞受賞である。ノーベル平和賞は極めて政治的な賞であるが、今回のEUの受賞もそう言えるだろう。NATOでもなくユーロ圏諸国でもなく、EUの受賞であるのがミソだが、加盟国が米国と共にアフガニスタン介入を経て、「大量破壊兵器が存在する」という事実無根の口実でイラクの体制を転覆し、さらにリビアの体制転覆を支援し、シリアの体制転覆をも目論んで軍事支援を行っている最中に、「平和賞」をEUが受賞するというのはある意味悪い冗談にすら聞こえてくる。 そしてその発表の直後に東京で行われたIMF総会を見ると、このタイミングでEUにノーベル平和賞を授与したのは、南欧諸国のユーロ離脱とユーロの崩壊を防ぐためなのではないだろうかと勘ぐりたくなる。 以前にもこのブログでお伝えしたが(⇒拙ブログ過去記事「グローバル資本主義の悪循環を断ち切れ!自国民を救済せず他国に大盤振る舞いをする日本。消費税増税など論外である。」4月23日付)、日本がIMFに4.7兆円もの資金を拠出することが今回のIMF総会で正式に決められた。「日本は財政が破綻するから緊縮財政を敷き、増税しろ」とIMF幹部は高飛車に言い放ち、消費税増税をけしかけていたのであるが、その財政が破綻するはずの日本が、自国の大震災後の復興もよそに4.7兆円もの資金をIMFに差し出すというのだから滑稽である。国民を馬鹿にするにも程がある。「反緊縮」を訴える政治家・政治勢力はこのIMFへの資金拠出を政治問題化すべきである。見て見ぬふりをするのなら、茶番ではないか。 そしてIMFの声明が10月13日に発表された。これを伝える毎日新聞の記事『<IMF声明>欧州の財政統合要望 日本は公債法成立を』は短いもので、内容の詳細はわからぬのであるが、重要なことが書かれている。記事から部分引用する。 ——————– 「声明は、欧州の債務危機への対応について、金融安全網の「欧州安定メカニズム(ESM)」発足や、欧州中央銀行(ECB)による財政危機国の国債買い支えなどの取り組みを歓迎。しかし、「さらなる措置が必要」として、金融監督を一元化する銀行同盟や財政統合の実施、成長と雇用を促進する構造改革に期待を示した。」 ——————– … Continue reading

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「民自公・増税・再稼動派」対「反増税・再稼動反対」の対立構図は罠だ! 反デフレ反TPP非BKDで結集せよ!

<当ブログ「橋下維新は答えではない!」シリーズ:橋下維新の正体↓> その①ファシストは人々の心に巣食うファシズムに囁きかける その②形骸化する民主主義:選挙で選ばれぬ人たちが政治を動かしている その③選挙で選ばれぬ新自由主義者たちによって売りに出される大阪:大前研一と竹中平蔵の影 その④【地下鉄利権】関西私鉄幹部が大量に大阪市参与に就任していたことが判明。裏で進められる公共財の解体と簒奪。/一刻も早く橋下リコール運動を開始すべし。 その⑤【大阪地下鉄民営化利権続報】在阪マスコミは関西私鉄の事実上支配下にある!マスコミが橋下維新・地下鉄「民営化」問題を報じない理由 [民を意図的に滅ぼす政府、それに協力するマスコミの大罪] ブログを更新するのが遅くなってしまった。確信犯的に民衆の分断を図る片山さつきの騒動にうんざりして、すっかり書く気が失せていたところに、そろそろ書こうかと思った途端、愛用のパソコンが壊れてしまった。 そうこうしている間に政治の方は大きく動いた。6月15日、民自公の3党は議場外の協議で消費税増税に合意し、それを21日の会期末までに採決するという方針を立てている。合意案に関して議会で議論する十分な時間を取らないという異常事態である。 決められた内容は増税が柱であり、社会保障の内容に関しては議論を先送りしたものであるにもかかわらず、大手マスコミは「消費税増税」とは記事タイトルにつけず「税と社会保障の一体改革」と報じ、「決断する政治」などと提灯記事を書いているのだ。 またその日の晩の報道ステーションにジェラルド・カーティスが出演し、消費税増税を煽るという恫喝まがいのことまで行った。わざわざカーティスを出演させるテレビ局の意図も明白であろう。古舘伊知郎がいくらきばって見せようが、それは演出にすぎない。フリージャーナリストの岩上安身氏はカーティスの出演について以下のように感想を述べている。 岩上氏のツイッターより引用 「続き。この状況下で、報道ステーションはこともあろうに、あのジェラルド・カーティスを番組に登場させて、消費税増税の意義やら必要性やらについて演説させるという企画。CIAの協力者に、国を代表する報道番組が宣伝の機会を提供する愚劣さ。消費税増税をプッシュしているのは米国だと丸わかり。」 しかもこの日、首相官邸前には原発再稼動をしないよう求める人々が1万人以上押しかけていたのであるが、そのことを従来脱原発運動をカバーして報じてきた東京新聞も含め、大手メディアは一切報じず、翌16日、政府は大飯原発の再稼動を決定するという、これまた壮大な茶番劇が行われた。YouTubeには夥しい数のデモの様子を収めた動画がアップされているにも拘らず、日本の大手マスコミはこれほどの大きい出来事を揃って報じなかったのである。   [今後の日程:民主党内で3党合意を潰せるかどうかがカギ] 会期末は21日となっており、自民党執行部はそれまでに採決をさせようと圧力をかけている。自民党の田野瀬良太郎は「21日までの採決は大前提だ。先送りしたら何もかも水の泡になる」と語り、町村元官房長官も「法案が21日までに採決されない場合、内閣不信任案提出も辞さない」とテレビ番組で述べている。自民党内部も恐らく一枚岩ではないものと思われる。 公明党まで賛成に回ったことで、採決に持ち込まれた場合は、仮に多数の造反者が出たとしても可決される可能性が高くなったということだ。この増税法案を潰すためには、民主党内で反対多数によって否決し、それを党議とする以外にないだろう。 民主党は、中間派というこれまで菅政権・野田政権という裏切り者たちの政権誕生に手を貸してきたグループも今回の3党合意に反発し、両院議員総会開催を求める署名を提出している。民主党の党規約によれば一定数の署名が提出されれば、速やかに開催せねばならないこととされている。しかし、野田首相は「両院議員総会」ではなく、「両院議員懇談会」なるものの開催を指示した。 「両院議員総会」においては意思決定ができるのであるが、「懇談会」においてはそのような力はない。拘束力のある「両院議員総会」では恐らく3党合意は否決されると見た野田サイドが「懇談会」をガス抜きの場にしようとしているのは明白である。民主党議員もこの意味がわからぬはずはない。もし中間派が「総会」ではなく「懇談会」を受け入れるのであれば、それはもう最初から執行部に押し切られることを受け入れることを認めているも同然なのである。反対の姿勢は支持者へのポーズにすぎないということになる。 もし「両院議員懇談会」が開催されたとすれば、押し切られる可能性が高いと思う。せいぜい反対派が会期延長を執行部に受け入れさせ、あたかも執行部を妥協させたかのような臭い芝居が行われるのみであろう。ポイントの第1点目は「懇談会」ではなく「総会」が開かれるかどうかということ、第2点目はそこで反対多数で否決できるかどうかということ。否決となれば恐らく採決に持ち込めなくなるだろう。茶番劇がすでに用意されているだろうから、第2点目にたどり着くだけでも大変であろう。 しかももし野田が完全に狂っているのであれば、たとえ第2点目まで満たしたとしても、民主党の意思を無視して無理矢理採決に持ち込む可能性もないでもない。それを恐れるのであれば、両院議員総会において3党合意の否決のみならず野田党首の解任もしておけばいいのだが、中間派にそこまでの根性はないだろうと思う。 [政界再編をめぐる議論:目先の構図に振り回されず、国家像と大局を見据えよ] 今回採決に至る事態となれば政界再編は必至となるだろう。仮に民主党などの分裂騒ぎが起こらないのだとしたら、1年以内に行われるであろう次期総選挙において、増税に加担した民主党も自民党も壊滅する可能性が高い。反対派の良識ある議員は民主党・自民党の看板で出馬するべきではないのである。 実は今回の3党合意には景気条項の代わりに増税の実施決定は将来の議会がそのときの景気状況を判断して行うというのが含まれている。ところが大手メディアはこのことをきちんと報じていないのだ。私が見た限りではロイターのみが報じていた。マスコミの報道だと、中身の詳細を報じずに、3党合意が成立したことばかりを報じているのである。「一体改革」と銘打っているが「増税」に合意したというのはすぐに国民にバレてしまうわけで、このことも恐らくわかった上でマスコミは報じている可能性がある。 つまりマスコミはこの先「民自公・増税・再稼動派」対「反増税・再稼動反対」の対立構図を描き、国民をそちらに誘導するものと思われる。「民主・自民・公明の3党は増税を談合して決めた」という点が浮かび上がり、「旧体制の同じ穴の狢」として扱われるのだ。いくら民主・自民の議員諸氏が景気判断に関する合意点を強調したところで、国民は恐らく聞く耳も持たないであろう。つまり増税反対派はさっさと泥舟から降りた方がよいのである。政界再編が起これば生き残る可能性が高くなるが、風任せの選挙が行われる昨今、現在の政党に留まっていれば、増税推進派と看做され淘汰される可能性が高くなるのである。なので民主・自民の良識ある議員諸氏には、離党して政界再編を進めてもらいたいと希望する。 しかしここで気をつけなければならないのは、対立構図である。新自由主義論者たちは尤もな消費税増税批判を展開した後、必ず「民自公・増税・再稼動派」対「反増税・再稼動反対」の対立構図を描いて見せ、国民を後者に誘導しようとしているのがミエミエである。以下のツイートからもわかるように、これらの論調からはみんなの党や橋下維新といった新自由主義政党への誘導がありありと伺われる。 嘉悦大学教授・高橋洋一氏のツイートより 「昨年8月の東電救済法、今年3月の改正労働者派遣法、4月の郵政民営化逆行法などで民・自・公の談合は練習すみ。それで今回の消費税増税談合で事実上の大連立完成。原発再稼働も決まったので、増税・原発再稼働vs.反増税・限定再稼働という政策軸で早く総選挙したほうがいい。増税大連立の是非」 東京新聞・長谷川幸洋氏のツイートより 「自公民が談合増税派であることがはっきりしたので、次の総選挙と参院選は談合増税派vs増税見直し派の戦い。原発推進派vs脱原発派の戦いでもある。この対立軸はきわめて分かりやすい。」 ここで気をつけなければいけないのはTPP問題である。TPP交渉への参加が決まったとすれば、次の議会が批准を判断する可能性が高い。反対派の勢力を議会で多数派にし、反対派の政権を誕生させて交渉から撤退させないといけないのは明白である。これらの論者はTPPに関して一切触れていないことがお分かりになることと思う。マスコミも含め、意図的に国家のあり方を左右するTPP問題に関して触れず、「増税」vs「反増税」だけに構図を描こうとしているのである。「増税」「再稼動」に怒った国民が、みんなの党や橋下維新主導の政権を誕生させることになれば、TPP批准やさらなる市場原理主義の政策が行われることが明らかであり、これはマスコミを含めたTPP推進勢力の罠である。後で「こんなはずじゃなかった」と後悔して怒ったとしても、「政権選んだ国民の自己責任」で片付けられる。小泉政権後や現在の大阪がすでにそうであることから、我々は教訓を学ぶべきである。 そもそもみんなの党や橋下維新などは、現在民主党を牛耳っているところの松下政経塾組とのほうが親和性が高いのである。現在たまたま消費税と再稼動をめぐって対立構図があるように見えるだけで、彼らの目指す国家像に大差はない。 [反デフレ・反増税・反TPP・非BKDで結集せよ!中野剛志を担ぎ出せ!] 民主党・自民党の良識派議員諸氏には造反するのであれば、目先の政局に乗って動くのではなく、国家像を見据えて、その後の展開もよくよく考えていただきたいと心から願う。小沢氏の真意がどこにあるのかどうか知る由はないのであるが、民主党内部でTPP反対・消費税増税反対で奮闘をしているのは小沢グループの議員が多く、民主党の中でも最も良質な議員集団であると思う。個人的な好き嫌いといったものを超えて、超党派で政策協議をして、新自由主義グローバリストを除外した新党を立ち上げてほしいと思う。カギになるのはデフレ反対である。消費税増税反対・TPP反対を前面に押し出していただきたい。民主反主流派・自民反デフレ派・新党きづな・新党日本・新党大地・亀井静香・松木謙公といった人たちでデフレ脱却・TPP反対で集まっていただきたい。 できることなら、中野剛志を担ぎ出し、党首にしてしまえばいいと思う。京都大学に出向していた中野氏は経産省に6月から復帰したが、いきなり独立行政法人・新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)に出向させられたという情報をツイッターのフォロワーの方にいただいた。原子力部門でないのはせめてもの救いであるが、案の定通商政策部門から外され、本省からも飛ばされたわけである。中野氏の希望がどこにあるのかは知る由もないが、氏のような逸材をここで眠らせるのは勿体無い。学者か政治家になるのが最もよいと私は思う。また中野氏は論理明晰でユーモアも交えた弁舌の才も突破力もあり、論点をはぐらかす東大話法を駆使するネオリベ論者や相手に対してまくし立てる橋下のような人物を論破できると思う。また他にそれができる人物がなかなかいない。どうせならば新党の党首になってもらえばいいと思う。これができるのであれば、ジェラルド・カーチスや権力の僕と化したマスコミの描く戦略を大きく狂わせることができるであろう。日本の独立も視野に入れることができると思う。

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マハティール元首相「私が首相ならTPPに絶対参加しない」「日本人よ、いつまで米国の言いなりなのか!目を覚ませ!」

<当ブログ「橋下維新は答えではない!」シリーズ:橋下維新の正体↓> その①ファシストは人々の心に巣食うファシズムに囁きかける その②形骸化する民主主義:選挙で選ばれぬ人たちが政治を動かしている その③選挙で選ばれぬ新自由主義者たちによって売りに出される大阪:大前研一と竹中平蔵の影 その④【地下鉄利権】関西私鉄幹部が大量に大阪市参与に就任していたことが判明。裏で進められる公共財の解体と簒奪。/一刻も早く橋下リコール運動を開始すべし。 その⑤【大阪地下鉄民営化利権続報】在阪マスコミは関西私鉄の事実上支配下にある!マスコミが橋下維新・地下鉄「民営化」問題を報じない理由 [マハティール元首相が来日] 先日マハティールのIMFとの戦いを中心にブログに書いたが、その後なぜかマハティールと日本に関連するニュースが舞い込んできた。偶然なのだが、驚いている。以下の記事もご参照いただければ幸いである。 当ブログ「IMFと戦い国民・国家を守ったマハティールに学ぶべし!」シリーズ その①:「政治の季節を迎えたマレーシアとマレーシア政治概説」 その②:「IMF「救済策」が明暗を分けた」 その③:「野党指導者アンワルとその「グローバル」人脈」 こちらもついでにどうぞ。続編記事のような形になっています↓ 「日本の「韓国化」を阻止せよ!:TPPによって日本の「韓国化」「ネオ植民地化」完成を目論むBKDを討て!」 前回の記事で少しだけご紹介したが、JB Pressにマハティール元首相の長いインタビュー記事が5月19日付で掲載された。その後マハティール氏は日本に来日し、23日にマレーシア議連の招きで日本の国会議員に対して講演を行った。25日には第18回国際交流会議「アジアの未来」(日本経済新聞社・日本経済研究センター共催)で講演している。 この国際交流会議でのマハティールの発言を日本経済新聞が報じている。 <引用開始>—————————- マレーシアのマハティール・ビン・モハマド元首相は25日、第18回国際交流会議「アジアの未来」(日本経済新聞社・日本経済研究センター共催)で講演し、中国への外交姿勢について「中国が世界で自国製品を売れる市場を壊すことはない。敵と考える必要はない」と強調した。 アジアの安全保障については「紛争は平和的に解決すべきであり、安定につながるシステムを作る必要がある」と指摘。日中韓三国の関係では「緊張を減らし、善隣友好関係を築く義務がある」と述べた。 一方、アジアでの影響力確保を目指す米国の動きについては「軍事力で敵味方にアジアを分断するようなことをすべきではない」と注文をつけた。 環太平洋経済連携協定(TPP)については、「小さい国が巨人である米国と組むのは不平等だ。米国より小さい相手国にハンディキャップを設けるべきだ」と述べ、市場開放に一定の条件をつけるべきだとの見解を表明した。 <引用終わり>————————- このフォーラムでマハティール氏はどこまでTPPに関して突っ込んだ発言をしたのか不明である。仮にしていたとしてもTPP推進派である日本経済新聞共催のフォーラムであるし、また、報じているのも日本経済新聞であるから、何か重要な点が省略されている可能性がある。 [マハティール氏が重大発言「私が首相だったらTPPに絶対参加しない」] 実はこれに先立つ23日の議員懇談会において、マハティール元首相はTPP交渉にマレーシアが参加していることについて尋ねられ、「私が首相だったらTPPに絶対参加しない」と発言していたことが判明した。この懇談会に参加した国会議員がこれを伝えている。 三宅雪子衆議院議員のツイッターより。 <引用開始>—————- 「マハティール元首相との懇談会。「私が首相だったらTPP参加しなかった」に一同息を飲む。「アメリカは自国の利益だけを考える国」とも。野田総理に言って聞かせて欲しい。」 <引用終わり>————– また、首藤信彦衆議院議員もブログでこの時の模様を記している。 <引用開始>—————– 「マハティール元首相の言葉が心にしみる」 マレーシア議連で訪日中のマハティール元マレーシア首相を招き、日本とアジア太平洋の未来について話を聞く。現職時のあのはち切れるようなオーラはなかったけれど、86歳「カクシャクタル」と修飾語がつくような姿だった。部会や委員会が重なる中でも多くの議員がつめかけたけど、出席者の全員が「政治家とはこうあるものだ」と感じたのじゃないだろうか。 発展のモデルを日本にもとめ、日本が変節し西洋化したので、「古い」日本のモデルを求めたと、現在の日本にやんわりとしかし強烈な皮肉を述べていた。質疑で、TPPにマレーシアが参加していることを聞かれ、「私が首相だったら、絶対に参加しなかったろう」と述べていた。アメリカはアジアを分割して統治する方向で手を突っ込んでくるとも言っていた。中国の脅威に対するコメントでは、中国はいまだかってマレーシアを侵略したことはない、脅威とは考えない、そういうことは中国の利益にならないからだ...と分析していたが、最後に、もう一度マイクを握ってこう言った「日本は石油を止められて、戦争に走った。中国をそういう状況に追い込んではいけない」。 物静かに、単純に誠実に応答していたが、彼の言葉は乾いた砂にしみる水のように我々の心に染み入った。 <引用終わり>————– また、マハティール氏をこの日の懇談会に招いたマレーシア議連の加藤学衆議院議員もブログにこの時の模様を書いている。 <引用開始>—————– 本日、来日中のマハティール元マレーシア首相を国会にお呼びして、議員との意見交換会を開催しました。国会議員が40人近く出席し、マハティール氏のアジアの価値を大切にする一貫した考えに耳を傾けました。アメリカ発の実物経済ではない金融資本主義への警告、または中国脅威論をあおることの無意味さ、日本が働くことの倫理観をベースにした日本流の発展モデルから離れた時から、日本が弱体化している点などを指摘しました。 … Continue reading

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【資料動画】中野剛志×松原隆一郎 『レジーム・チェンジ』/なぜ新自由主義勢力を支持してはならないのかが簡潔にわかる!③

<当ブログ「橋下維新は答えではない!」シリーズ:橋下維新の正体↓> その①ファシストは人々の心に巣食うファシズムに囁きかける その②形骸化する民主主義:選挙で選ばれぬ人たちが政治を動かしている その③選挙で選ばれぬ新自由主義者たちによって売りに出される大阪:大前研一と竹中平蔵の影 その④【地下鉄利権】関西私鉄幹部が大量に大阪市参与に就任していたことが判明。裏で進められる公共財の解体と簒奪。/一刻も早く橋下リコール運動を開始すべし。 その⑤【大阪地下鉄民営化利権続報】在阪マスコミは関西私鉄の事実上支配下にある!マスコミが橋下維新・地下鉄「民営化」問題を報じない理由 今回は中野剛志氏と松原隆一郎氏によるトークイベント『レジーム・チェンジ』の動画をご紹介したい。これは中野剛志氏の新刊『レジーム・チェンジ-恐慌を突破する逆転の発想』の出版記念イベントである。 中野氏は構造改革はインフレのときの政策であることを指摘し、デフレ下で構造改革を進める愚を痛烈に批判している。脱デフレに向けた中野氏の提唱に耳を傾けたい。   <動画資料:なぜ新自由主義勢力を支持してはならないのかが簡潔にわかる!> 対談:中野剛志X柴山桂太「グローバル恐慌の真相」 対談:中野剛志X三橋貴明『売国奴に告ぐ!』出版記念講演会 <こちらの動画も併せてどうぞ> 「ショック・ドクトリン 火事場泥棒の新自由主義」ナオミ・クライン氏のインタビュー日本語字幕付 ↓↓日本ブログ村政治ブログランキング このボタンをクリックしてご支持いただくことで、情報をより多くの方々に拡散することができます。ご協力お願いします。

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