山本太郎当選の立役者・斎藤まさし氏のインタビューを見る

<当ブログ重要記事>
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[山本太郎選対・斎藤まさし氏のインタビューを視聴]

初登院する山本太郎・参議院議員

8月2日、参議院議員・山本太郎が初登院をした。全体として大逆風の中での選挙であったが、なんとか山本氏を当選させることができたことの意味は大きい。これからの活躍に大いに期待したい。そして3年後にひっくり返すことができるよう、山本氏を核として勢力の結集を図っていかなければならないと思う。

山本太郎初登院の模様の動画リンク

先日、山本太郎・三宅洋平両氏の選挙参謀をつとめた斎藤まさし氏のへの、ブログ日々坦々によるインタビュー(7月25日)を視聴した。長時間のインタビューであるが、極めて興味深い内容であるので、できることなら私の感想を読む前に一度ご自身の目でご視聴頂けたら幸いである。ブログ日々坦々にはインタビューの書き起こしが2回に渡って掲載されている(但しインタビューの全てをカバーしているわけではない)(リンク1リンク2リンク3)。

実はこのインタビューが出るまでは、斎藤氏に関してはネガティブな情報が週刊誌で報じられてきており、このインタビューをした日々坦々の飛鳥麻氏自身もインタビュー前日の記事でかなりネガティブな内容を書いていた。こうしたことから私も斎藤氏が山本太郎の選対をつとめているということに不安を抱いていた。しかしこのインタビューを見れば、週刊誌の書くような斎藤氏が過激派であるとか毛沢東主義者であるとかいうのは、見当外れも甚だしいもので、極めて悪意に満ちた誹謗中傷に近いものであることがわかる。

斎藤氏は極めて現実主義の人である。「選挙による革命」というマクロレベルでの明確な目標を掲げ、それを実現するにはどうすればよいかを徹底的に研究して戦略を立て、それをミクロレベルの現場で実践するということを実際に行ってきた人物だ。作戦参謀と現地司令官を兼任していると言える。これまでに数多くの選挙を手掛け、100人以上を当選させてきたという。選挙の裏を知りつくし、また保守政治家ともパイプを持っている。2009年の民主党による政権交代実現の最大の功労者の一人といえる。

斎藤氏が実現すべき政策として掲げるのは、税制改革による富の再分配を柱としており、具体的には消費税生活用品非課税・投機取引に対するトービン税・資産課税・累進課税の強化と低所得者への恒久減税というものだ。氏の目指すものは格差を解消し中間層を増やし、内需を柱とするという現実的なものだ。実はこれらの政策は私が今回の参院選公示直後に山本太郎に書き送った政策と酷似しており、驚いた。

またこのインタビューでは山本太郎・三宅洋平の出馬の際の裏話も極めて開けっぴろげに語られている。三宅が神奈川で出馬すれば当選できただろうとも語っている。当初は山本太郎が統一戦線を組むことを提唱し、各党が乗らなかったので、三宅洋平・山田正彦元農水相と一緒に新党を作って戦う話もあったそうだ。3人は無所属(山本太郎)・緑の党比例(三宅洋平)・みどりの風比例(山田正彦)とそれぞれ別れて選挙戦を戦ったが、演説の際にお互いの名前を出し投票を呼び掛けていた。

東京選挙区で突如みどりの風から出馬した丸子安子候補に関しては、谷岡郁子が選挙後党職員として雇うという約束をし担いだのだという。当初丸子氏は「緑茶会」のメンバーで、当ブログでもご紹介した山本太郎氏が他党派に結集を呼び掛けた集会の場で、山本氏に対して東京選挙区から出馬せず、民主党の大河原雅子候補(その後民主党の公認を外され無所属で出馬)を応援してほしいと丸子氏自身が山本太郎に直接依頼をしていた。その丸子氏自身が舌の根の乾かぬ内にみどりの風から東京選挙区で出馬したことで、大きな非難を浴びていた。比例区で出馬した谷岡氏が自身の当選のため、比例票の上積みを狙って丸子氏を一本釣りして東京で擁立したのではないかとの疑念を抱いた。

当ブログでもご紹介した選挙戦のさなかの7月14日の選挙フェスの動画を見たとき、山田正彦氏がしきりに山本太郎氏を持ち上げるのに、山田氏の横に立っていた同じみどりの風から出馬している丸子安子氏に言及しないのは不可解で、丸子氏と山田氏は連携していないと感じ、従来の疑念は益々強まったのだが、今回の斎藤氏のインタビューでそれが当たっていたことがわかった。丸子氏には谷岡氏に騙された側面もあるのかも知れないが、みどりの風は当選者を出すことができず、谷岡氏も落選し党首を辞任。党はいま存亡の危機にある。

あと面白かったのが斎藤まさし氏と菅直人との決裂のエピソードである。菅が首相のイスを手に入れることと引き換えに財務省に丸め込まれて消費税増税を主張したときに、菅氏に斎藤氏の持論である税制改革について説明するも菅氏は聞き入れず、結果斎藤氏は激怒し、菅氏と袂を分かった。それ以来自らの接触はないとのこと。ご存知のようにその後の2010年の参院選で愚かにも消費税増税を公約に掲げた民主党は大敗し、民主党政権そのものも失敗に終わった。このとき斎藤氏の主張する政策を打ち出して参院選に挑んでいれば、民主党政権は参議院でのねじれを解消し、安定した政権運営をできていたことであろう。

当ブログを立ち上げた当初からお伝えしてきたように、菅直人は消費税増税・法人税減税・TPP推進という斎藤氏とは全く異なる、そして庶民のための政策とは全く逆行する政策を打ち出し、同じ党内の小沢・鳩山グループを干しあげ、野党の自民・公明と手を結ぶという完全な裏切り行為を行い、民主党政権そのものを失敗させる原因を作った。菅の罪は極めて重大である。菅が国民を裏切った後も菅を暢気に擁護し持ち上げ続けた評論家・学者・文化人たちも同罪である。

また昨年末の衆院選における未来の党の失敗の原因について斎藤氏はやはり嘉田由紀子・飯田哲也であると述べている。私も全く同感である。特に飯田哲也を表に出したことは最大の失敗だろう。山本太郎が未来の党から距離を置き、無所属で杉並から出馬した背景には、やはり原発をめぐる飯田との見解の相違からであったという。これも私が思っていた通りだった。

インタビュワーの飛鳥麻氏は、一部でささやかれている、菅直人が民主党を離党して、斎藤氏を介して山本太郎に合流するなどという噂について質問している。斎藤氏は過去の反省が必要として否定的であるが、含みを持たせた表現なのが少し気になるところである。しかし、私は山本太郎はきっぱりと裏切り者の菅なんぞを断り、支持者を失望させることはないだろうと思っている。菅直人を含める野党連合では必ず失敗するだろう。個人的には菅直人は今季限りで政界を引退し、今後政治にはかかわらぬべきであると思う。

更に飛鳥麻氏は週刊誌が書いた斎藤氏に関する記事や疑惑を斎藤氏に率直にぶつけて尋ねているのだが、斎藤氏は極めて明瞭にオープンに答えている。逆にこうした週刊誌の記事や当局の斎藤氏へのガサ入れが権力側の悪意に満ちたものであることがよくわかる。

山本太郎選対を務めた斎藤まさし氏へのインタビューを見ると、山本陣営に極左やプロ市民が入り込んでいるのではないかなどという疑念が消える。それどころか右翼も応援に入っていたという。左右はもはや関係ない。山本太郎は演説の内容も全て自分で考えたのだという。斎藤氏の提案も拒否することもあったという。斎藤氏は山本太郎や三宅洋平の自主性を尊重していることもよくわかる内容のインタビューであった。

斎藤氏は最後は人間関係だと言う。このインタビューを見て、逆になぜ多くの政治家が、そして今回は山本太郎・三宅洋平が、斎藤氏に選対を依頼するのかもわかる気がした。週刊誌やネットの記事からではなく、ぜひ一度斎藤氏の実際の声をお聞きいただけたらと思う。私も当初抱いていた懸念が消え、ほっとした。逆に山本太郎の背後にこうした人物がついているのは心強い限りである。

参議院議員・山本太郎の活躍を祈願して。

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