坂道を転がり落ち「韓国化」する日本・新自由主義グローバリズムの否定こそが事態を打開する

TPPを断固拒否する国民行動  TPP反対!7・19経団連前抗議行動

<当ブログ「橋下維新は答えではない!」シリーズ:橋下維新の正体↓>
その①ファシストは人々の心に巣食うファシズムに囁きかける
その②形骸化する民主主義:選挙で選ばれぬ人たちが政治を動かしている
その③選挙で選ばれぬ新自由主義者たちによって売りに出される大阪:大前研一と竹中平蔵の影
その④【地下鉄利権】関西私鉄幹部が大量に大阪市参与に就任していたことが判明。裏で進められる公共財の解体と簒奪。/一刻も早く橋下リコール運動を開始すべし。
その⑤【大阪地下鉄民営化利権続報】在阪マスコミは関西私鉄の事実上支配下にある!マスコミが橋下維新・地下鉄「民営化」問題を報じない理由

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(久々のブログ更新です。自分のパソコンが壊れ、古いものなので修理を断念するも、新しいものを買うのも懐が痛むので、だらだらと別の人のものを借りている状態で、なかなかゆっくりとブログを書けません。今後もこの状態が続くものと思われます。また明日から以前から気になっていた国を訪れる予定で、来月までブログが更新できません。ツイッターの方もしばらくお休みになります。
更新が滞りがちですので、今度から日々のツイッターのつぶやきのまとめをブログに載せようかとも考えています。)

[「韓国化」する日本・40歳定年制の狂気]

当ブログではアジア通貨危機の際にIMFやヘッジファンドを敵に回し敢然と戦って国を守ったマハティール首相(当時)率いるマレーシアと、IMFの言うがままに市場を極端に開いた結果経済を乗っ取られ、政治まで乗っ取られ、公共領域の解体が進められ、仕上げの米韓FTAによって国民国家としてはもはや終了したとも言える韓国とを比較検証してきた。
そして残念ながら日本はマレーシアの採った道を選ばずに、小泉・竹中構造改革・市場原理主義路線を採用し、外資にわざわざ門戸を開放した結果、韓国に非常に近い状態になってしまったということも指摘した。日韓両国は経済面でも乗っ取りが進み、また軍事的にも独立していない点でも酷似している。
外資がある国の経済を自由の名の下に乗っ取りを進め、さらに政治家もその配下において国家そのものをいわば食い物にすることを「ネオ植民地化」と呼び、それが具現化したものが韓国であるということを指摘してきた。つまり「ネオ植民地化」は「韓国化」と呼べばわかりやすいと思う。詳しくは当ブログ記事「日本の「韓国化」を阻止せよ!:TPPによって日本の「韓国化」「ネオ植民地化」完成を目論むBKDを討て!」をご参照いただきたい。
日本は現在の新自由主義路線を採り続ける限り、「IMFの優等生」である韓国は財界からは見習うべき手本であるとして賞賛されると同時に、一方で、日本よりも自殺大国となってしまうなどの様々な社会問題を内包するもはや社会とは呼べないような社会は日本が迎えるであろう近未来を提示し続けることになるのだ。
韓国は45歳定年制で雇用率が59%まで低下したという衝撃的ニュースが朝鮮日報で報じられたのは先月6月27日のことであるが、その直後の7月6日に野田佳彦首相を議長とする国家戦略会議のフロンティア分科会がなんと「40歳定年制」を打ち出しているのだ。ちなみにこの分科会のメンバーは財界人ばかりで、野田内閣の「資本直轄内閣」という性格を浮き彫りにしている。
ちなみに韓国の若年失業率は政府発表では7.6%となっているのだが、実質は16.7%である。政府統計は就職準備中や就職を諦めた人を統計から除外するという小細工をしているのである。また45歳定年制ということだから、45歳より上の失業者をカウントしていない可能性もある。
この提言では「皆が75歳まで働くため」などと銘打っているのだが、実際に導入すればどうなるかは韓国の事例が示している。皆が75歳まで働くなどということはありえないのであり、それは目標なのではない。実際の目標は「40歳定年制」の実現であり、「75歳まで働けるようにする」というのはその目標を達成するための言い訳(ネオリベ流ニュー・スピーク)に過ぎない。この事例を見ても、日本の経済界がいかに韓国の後追いをしているのかがわかる。
私はこの「韓国化」という視点は非常に重要であると考えている。マクロ政治や比較国家論においてある国家を分析する尺度としても有効であると考えている。日本の学界の現状がどうなのか知る由もないのだが、政治学者で同様の視点で事態の進行を分析している人はいるのだろうか。もしいないのだとすればそれは非常に憂慮すべき事態である。高い学費を払って大学で学ぶ意味があるのであろうか。

[坂道を転がり落ちる日本]

「知識人の転向は、新聞記者、ジャーナリストの転向からはじまる」と丸山真男は述べているが、今の日本はまさにその状態にある。しかも過去の「転向」に見られたような良心の呵責や深いレベルでの苦悩というものが見出しがたいという点で、「近代」の理解・受容も中途のままポストモダン・テレビ衆愚時代を経てしまった、哲学も倫理もなき日本の深刻な病理を示していると言える。
マスコミはジャーナリズム機関であることをやめ、資本のプロパガンダ機関となり、知識人なるものは声を潜め、ニセモノの知識人がテレビの画面で減らず口を叩いている。民衆のためになる政策は「バラマキだ」「大衆迎合だ」などと非難する一方で、少数支配層にのみ都合の良い政策をその国民への不利益も説明せず民意を無視して決めることを「決定する政治」などという「ニュースピーク」を編み出して賞賛しているのである。議会制民主主義も形骸化し、風前の灯となっている。
こうした危機的状況に対して正面から異を唱える政治学者が皆無に等しいということに私は正直愕然としている。多方面での社会制度の劣化が決定的となってきている。大手マスコミのジャーナリズムは既に窒息死したと言える状態であるが、アカデミズムなるものにも同様の診断がなされるべきなのだと思う。旧来のアカデミズムは無視して、新たなアカデミズム、ある意味アカデミズムの再興とでも呼ぶべきものを我々は目指すべきであると思っている。アカデミズムのみならず、労働界・財界やその他のまだ生き残っている中間団体など多くの分野で同様のことが言える。
日本は長らく坂道を降り続けている。下り坂が長く、しかも当初は傾きの緩いものであったのだが、上りに向かうように見せかけるだけで、実際には傾きは徐々に下方へと向かっており、日本という国の転落のスピードは加速してきている。なかなか中にいる人は気づかないのであるが、それを操縦している連中の目的地は最初から定められており、それに向かって進んでいる。
TPP問題が出てきたおかげでやっとこのことに気づく人もでてきたと言える。新自由主義グローバリズムを今ここで踏ん張って阻止し、この流れを止めることができるか否かで日本の将来は決まる。民衆側が国民国家を取り戻すことができるのか、それができずに「ネオ植民地」となるのか、2012年という年は後から振り返って見れば、歴史上の大きな分岐点となると思う。

<参考記事>
韓国の雇用率 EUの危機国家イタリア(56.9%)・スペイン(59.4%)未満の59.1%
【雇用】韓国の若年失業率、実質16.7% 政府の統計「7.6%」と大きな差
【雇用】「韓国の失業率3%」はホント? 就業準備中の人は集計から除外、体感失業率は11.8%
【韓国】韓国の年間自殺者数、10年間で2.4倍に!OECD加盟国で自殺率トップ

[米韓FTAとTPPに関する記事2本]

最後に日本農業新聞が報じた重要記事2本を引用する。引用元は日本農業新聞のツイッターにゃんとま~さまのツイッターである。

記事①:KBSプロデューサーで全国言論労組委員長の李康澤(イ・ガンテク)氏による「韓国大統領選挙、米韓FTAに関わる報道の現状」での7月15日の講演より。韓国の「ネオ植民地」の実態が浮き彫りとなっていることがおわかりいただけることと思う。

KBS李康澤氏の話
「もともともっと体格良かったのですが、21日ハンガーストライキに入り以前より痩せました」
「FTAとはフリートレードアグリメントと訳すが、フリーでもトレードでもアグリメントでもない。これは詐偽である。誰が自由になるのか。国民は全く自由にならないが、多国籍の企業が自由になる。」
「協定は部分的であるべきたが、FTAは他の国の法律の上位にあることが問題。(李康澤氏はNAFTAとメキシコの現状について、KBSで特集を制作した)」
「貿易以外の安全措置を全て排除し、全て貨幣価値で判断しようとするものである。」
「FTAは経済的な国境そのものを自由にするものであり、多国籍企業にはメリットがあるが、農民や国民にはメリットはありません。FTAでは農業の多面的機能や環境への価値などは全く換算されておりません。」
「表には衝突は見えていないが、韓国ではソフトウェアへのライセンス契約などの支払いが急増している。薬価についても上昇している。」
「特許権の中で米国が薬価制定にも関与している。韓国が支払っている薬価が上昇している。」
「アメリカが提訴することを恐れて、韓国側は円満に解決することを恐れてお金を支払っている。」
「韓国の新幹線KTXを韓国政府は民営化しようとしています。その中に競争原理を持ち込み価格を下げようとしていますが、外資が入ろうとしていることが問題です。」
「利用率の低い農村部の鉄道を廃止したり、価格を上げようとしています。また仁川空港も民営化しようとしています。問題はFTAに含まれるラチェット条項です。一度決めてしまったら戻すことができません。」
「今韓国政府は電気、ガスも民営化しようとしています。」
「雨で服がびっしょりになり、どんどん体に入ってくるような形で浸透してくると思います。」
「FTAはアメリカの世界戦略。米軍基地の再配置でもある。」
「韓米FTA運動を総括すると、アメリカの軍事戦略と経済戦略に別々に対応しており、総括的な運動になっていなかったことが反省点。」
「韓米FTAに対して野党の意見が統一されていない。廃止を言う意見、再交渉を言う意見がバラバラ。」
「韓国の反FTA運動から学んだことは持続的に、地方を中心に進めた方がよいということ。」
「日本の場合、反TPP運動は反原発運動と連携していくべき。」
「メキシコの官僚はひどかった。国民に嘘をついて米国が要求しないことまで妥協して、米国企業と取引する権利を身内に分け与えた。」
「(質疑:韓国政府はFTAを推進したが、韓国はFTAで豊かになったか)「輸出産業は多少伸びるが、失業を伴う成長である。農民はいなくなる。」
「失業を伴う成長であり、雇用が増えたとしても非正規雇用などの質の伴わない雇用です。こんな国が豊かだと思いますか。」

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記事②:ジャーナリスト東谷暁氏(日本農業新聞7月16日)の記事。こちらも韓国との関連で日本が韓国の後追いをしている(させられている)ことがよくわかる内容。

「6日に発表された国家戦略会議の「フロンティア分科会報告書(案)」は、野田政権が今何を考えているかを、如実に示したものだといえる。全体像を示した報告書(案)に、「TPPへの参加を通じて貿易や投資の自由化・円滑化を進め、国際的事業環境のイコールフッティングを確保する」とあるのは、以前から予測してきたことだからあまり驚かなかった。しかし、分科会の「繁栄のフロンティア部会報告書」に、「農協の金融部門と流通部門を分離し、金融部門による流通部門の内部支援を廃止することも必要であろう」とあったのには驚くよりあきれてしまった。
もちろん、会議に委員として招かれた識者たちが述べていることだから、立場の独立性はあるとしても、仮にも国家戦略会議は内閣府に設置された行政機関である。その機関の報告書が、ここまで踏み込んだことを述べるのは、すでに野田政権がTPP受け入れを前提として農協の金融と流通の分離は規定の路線としていることが推測される。それともうひとつ、こうしたイコールフッティングを実現すると称して、金融と流通を分離するやり方は、日本の郵政民営化の際にも行われたことだが、特に韓国のケースを想起させた。
韓国においても、「金融と経済の分離」(この場合の経済とは、金融以外の実体経済を意味する)は、国内の改革として進められたのである。米韓FTAが、韓国ポストの保険部門を完全に「民営化」するとともに、韓国農協、韓国漁協などの共済を完全に「民営化」することで米国の保険業界の要求を実現させるものであったことは、私も何度か論んじてきたし、すでに多くの識者が指摘したことでもあった。
しかし、注意すべきは、こうした「外圧」が達成される前に、韓国では国内において既に準備をさせられていたことだ。米韓FTAが韓国国会で批准されたのは11年の年末だったが、韓国国会が農協中央会事業の構造改変を骨子とする農協法一部改正案を可決したのは、11年3月日本では韓国の「金融と経済の分離」は、小泉構造改革のように内発的で健全な改革運動であるかのように報道されてきた。しかし、実際は小泉改革が米国の対日投資の加速や簡保の民営化要求に呼応するものだったのと同様に、韓国の「金融と経済の分離」も、米韓FTAの受け入れを前提として進められてきたものだった。そこで気になるのがJA共済のことだ。農業関係者はJA共済のTPP対策については語りたがらない。しかし、私は今のうちに十分な対策を講じておくべきだと思う。5月上旬、日本郵政は郵政民営化法改正を受けて予定していた「がん保険」への参入を凍結すると発表した。報道では米国に配慮したものとされたが、実際には、カトラーが来日してTPP参加を前提に圧力をかけ、凍結があたかも自発的であるかのように装わせたものだった。いったん、米国のペースで事が進んでしまったら、こんな露骨な内政干渉でもまかり通るようになる。農業関係者は日本郵政の迷走を他山の石とすべきだろう。」

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