小沢一郎氏インタビュー記事を読む 「政治主導」を達成できず既得権益エリート複合体が統治を続ける国の不幸

ドイツ気象局(DWD)(トップページ右側の[Ausbreitung Japan]の右をクリック→次のページの画像[Loop Starten]をクリック→放射能拡散予想閲覧可)
台湾による放射能拡散予測
全国の放射能濃度一覧 ・ 水道の放射能濃度一覧 ・ 雨の放射能濃度一覧・ 全国の食品の放射性物質一覧
ベクレル→シーベルト換算
フランス・メディア・ニュース
フランスねこのNews Watching
原子力資料情報室
武田邦彦・中部大学教授ページ
脱原発系イベントカレンダー
脱原発・日本全国デモ情報
小出裕章(京大助教)非公式まとめ

5.29脱原発アートパフォーマンス「暗い日曜日」
6.11脱原発100万人アクション(←全国一斉にデモがある。すごい一日になると予想)

↓↓よろしければクリックをお願いします!日本ブログ村政治ブログランキング
にほんブログ村 政治ブログへ

[小沢一郎氏インタビュー記事を読む]
ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)5月27日付の小沢一郎氏へのインタビュー記事を読んだ。ぜひご一読いただきたい。米国の保守系・新自由主義的論調のWSJがどうしてこの時期に小沢氏のインタビューを掲載したのか不明であるが、読み応えのある内容であった。小沢氏も極めて率直に語っている。
小沢氏は「民主党が目指した国民主導・政治主導という政治の在り方とは程遠い実態になっている」、「その最大の原因は、民主党が掲げてきた、政治家が自ら決断して政策を実行するということが行われていないためだ。決断とは、イコール責任だ。責任を取るのが嫌だとなると、誰も決断しなくなる」と述べ、責任から逃げ回る菅内閣の対応を批判している。
福島原発事故についての小沢氏の認識と危機感は相当なものであることがわかる。記者に「小沢氏が指揮を執っていれば、最初の段階でメルトダウンが起きて危ないということは国民に大きな声で言っていたか」と問われ、小沢氏「言うだろう。隠していたらどうしようもない」と答え、以下のように述べる。

「当面は福島の人だが、福島だけではない、このままでは。汚染はどんどん広がるだろう。だから、不安・不満がどんどん高まってきている。もうそこには住めないのだから。ちょっと行って帰ってくる分には大丈夫だが。日本の領土はあの分減ってしまった。あれは黙っていたら、どんどん広がる。東京もアウトになる。ウラン燃料が膨大な量あるのだ。チェルノブイリどころではない。あれの何百倍ものウランがあるのだ。みんなノホホンとしているが、大変な事態なのだ。それは、政府が本当のことを言わないから、皆大丈夫だと思っているのだ。私はそう思っている」

菅首相の対応について小沢氏は、原子力で飯を食っている人たちを集めても駄目と斬って捨て、彼らを出演させ語らせるマスコミも批判する。

「だいたい、原発で食っている連中をいくら集めてもだめだ。皆、原発のマフィアだから。あなた方もテレビを見ていただろう。委員だの何だの学者が出てきて、ずっと今まで、大したことありません、健康には何も被害はありません、とかそんなことばかり言っていた。原子力で食っている人々だから、いくら言ったってだめなんだ。日本人もマスコミもそれが分からないのだ。日本のマスコミはどうしようもない」

また菅政権の下「政治主導」を捨て去った民主党の現状に関しても小沢氏は冷静に分析している。

「どうにも民主党政権自体がおかしくなって、強烈な支持者であった人たちも、ちょっともう見放した格好になっている。 例えば、何兆円の企業のオーナーである稲盛さんとか、スズキ自動車の鈴木会長とかは、何兆円の企業でありながら、正面切って民主党を応援してくれていた人たちが、本当に一生懸命やっただけに、頭にきちゃって、こんな民主党ぶっつぶせ、もう一度やり直しだと言うくらい失望している。愚直さに欠けた民主党政権でちょっと違った。違ったときは違ったなりに考えなくなくてはならないので仕方ない。だが私の最初の理想は変わらない。日本に議会制民主主義を定着させたいという理想は全然変わっていない」

[「政治主導」の確立が求められる日本の歪な「民主主義」]
さて、小沢氏の繰り返す「政治主導」「議会制民主主義の定着」とは一体何を意味しているのであろうか。当ブログをお読みいただいている皆様にはこのようなことを繰り返す必要もないと思うが、日本は議会制民主主義の看板を掲げ、制度として議院内閣制を採りながら、立法府で多数派を制して作られた内閣が、実際において行政府を統治してこなかった国であるということを意味している。
55年体制と呼ばれた自民党の一党支配体制下では自民党・財界・中央官僚の「鉄の三角形」と呼ばれるシステムで日本は動かされてきた。高度経済成長もこの体制でもたらされたものであるが、この中で中心的役割を担ったのが官僚であり、日本の官僚は優秀であるともてはやされた時代もあった。他の国からは日本のシステムを「世界で最も成功した社会主義」と揶揄する向きもあった。政策立案の殆どは官僚の手によって行われ、与党政治家は政策を主導するというよりは、分野別の族議員が利害の調整の役割を担うようになった。議会制民主主義の本来の趣旨からはすでに遠ざかってしまっているわけだが、一種の開発独裁のような体制を作り、日本の成長をもたらしたのは事実であり、統治の正統性を否定すべきようなものではなかったと言えるだろう。
私は個人的には彼ら支配エリート層の腐敗が著しくなり、統治の正統性を決定的に失う転機となったのは、日本が博打経済のごときグローバリズム市場原理主義に舵を切った小泉・竹中以降であると思う。財界は25%もの株を米国ファンドを中心とした外資に握られ、金融株も同様に外資に握られた結果、首根っこを押さえられてしまい、従来の「社員と共に歩む」とか「国民と共に歩む」とかいった姿勢から、エゴイズムむき出しのなりふり構わぬ搾取へと態度を一変した。小泉政権時代から進められた産官学共同などという名の下に学者は金で良心を売り、官僚も天下り、出向、企業幹部の受け入れなどということをこれまで以上に堂々と行うようになり、これによって格差の固定と少数支配層の癒着強化が進められた。今回の原発事故によって彼らの癒着が「原子力村」や「原子力マフィア」などという表現でやっと表面化したが、このような「村」は原子力産業に限らず多方面に築かれているものと思われる。
マスコミは権力監視機関であることをやめ、彼ら勝ち組支配層のプロパガンダ機関となり、支配層にとって都合の良いように世論誘導をする役割を担ってきた。つまり早い話が全部グルでインチキなのである。政治は今やこうした既得権益エリート複合体によって動かされているというのが実態である。
これは日本だけの問題ではない。カレル・ヴァン・ウォルフレン氏は『アメリカとともに沈みゆく自由世界』(邦訳:徳間書店、2010)で、米国の軍需産業・金融・巨大企業・マスコミが複合体を形成し、米国という国家を食い物にする構図を描いている。「チェンジ」を掲げたオバマ大統領は結局改革に失敗したとウォルフレン氏は結論付けている。これは鳩山政権の失敗と重なって映る。
かくなる複合体が政治を蹂躙し、国家を食い物にする中で、民衆が自らの手に政治を取り戻す上で拠り所とすべきは立法府でしかない。ここに小沢氏の言う「政治主導」「議会制民主主義の定着」の真の意味があると考えるべきなのである。2009年の政権交代は大きなステップとなるはずであった。しかしマスコミを筆頭とした既得権益を死守しようとする支配エリート複合体の総攻撃に遭い、革命政権は潰された。
既得権益勢力は菅直人氏を担いで傀儡とし、菅政権は鳩山政権時代に模索された「政治主導」を放棄し、庶民を痛めつけることが自明の消費税増税・法人税減税・TPP加盟などの「国民生活第一マニフェスト」とは全く逆行するグローバリズム市場原理主義的政策を推し進め、マスコミは朝日新聞を筆頭に提灯記事を書くという構図となった。かくして既得権益エリート層の一種のクーデターによって、国民は自らの手に政治を取り戻す機会を失ったのである。
小沢氏が上のインタビューで「どうにも民主党政権自体がおかしくなって、強烈な支持者であった人たちも、ちょっともう見放した格好になっている」と語っているが、これは取りも直さず、政権交代に期待した人々を裏切った菅直人氏に対する国民の失望と怒りを端的に表している。私の感情とも重なる。

[既得権益支配層のパペット・菅直人氏が震災時に首相であったことの不幸]
今さら言っても仕方ないことであるが、今回の震災があった時点で首相が菅氏であったことは、日本国民にとって災難であったと思う。私は菅氏のひどい有様について震災前からずっと批判してきたので、今回の震災が起こったときに「これはまずいことになるだろう」と思ったが、しかしここまでひどいとは想像しなかった。まさか危険地域の住民を避難させず、基準値を現状の汚染に併せて緩和することで安全だと主張するなどという許しがたいことをするとは思わなかった。戦時下でも政府は学童疎開を行ったのだ。
情報開示を迅速に行わなかったため、被ばくせずに済んだ人たちを被ばくさせ、かつ危険地域にいる人たちを避難させず、さらに被ばくさせている。さらに、「学校活動基準年間20mSv」に見られるように、非常に緩和された科学的・法的根拠不明の「暫定基準値」なるものを設定し、空間放射線量は地上から非常に高い位置で計測し、野菜は水洗いしてから計測し、土は深くまで掘り返してから計測し、魚介類は頭・内臓などを取り除いてから計測している。さらに「暫定基準値」以下であるからと言って学校給食に汚染地域の食材を使用するなど、狂気の沙汰としか思えない。
結局は小沢氏の指摘する通り、菅氏は政治主導を行わず、原子力村の住人ばかりをかき集め、事故を小さく見せかけ、不作為を正当化し、責任を逃れ、東電の賠償も小さくしようとしているだけのことであり、住民の健康や生命を守るといった最重要視されるべき事柄は二の次なのである。
そして誰が煽っているのか知らないが、汚染地域の「暫定基準値」以下の野菜を食べようなどというキャンペーンが行われているようだが、このようなことをしても「暫定基準値」の科学的妥当性が疑わしい現状では、農家や漁業関係者を助ける根本的な解決策にならないことは自明であり、結局は無策の菅政権と東電を助けるのみである。これが生産者と消費者の対立といった事態に発展しないことを祈る。基準値を国民が納得できるように厳密にし、それをオーバーしたものについて東電に最終的に補償させるのが筋である。最低限、子どもや若者たちに安全性の疑わしい食べ物を食べさせることだけは避けて欲しいと希望するが、どうなるのかは正直わからない。ネットで情報を得る人とそうでない人の認識や情報の差が出てきているという話もよく聞く。
小沢氏自身も「天命に遊ぶ」と語っている通り、小沢氏が今後政権を担う可能性はあまりないのかも知れない。しかし現在の政治家を見てこの国難に最も迅速に対処できたであろう政治家は小沢氏であっただろうと思う。小沢氏を検察を使いでっちあげの嫌疑で秘書を捕まえ、正体不明の検察審査会なるものまで使い、証拠もないのに強制起訴までして潰しにかかった従米既得権益支配エリート層は何を今頃思っているのだろうか。小沢氏らが「政治主導」を達成できなかった結果、彼ら支配エリート層のもはや正統性を認めることが難しい統治体制は当面続くことが予想されるが、彼らが金勘定や利権維持ばかりに心を砕き、国民の生命や健康を重視しない以上、国民の側は自衛することを考えるべきであると思う。
小沢氏のインタビュー記事を読んで、納得しつつも、何だかやりきれない、後味の悪い以上のような感想を抱いた。
—————————-

[その他注目動画・記事]
三宅勝久「「原発は安全」判決書いた判事が東芝に天下り 司法にも広がる原発マネー汚染」(My News Japan、5月27日)
政府に東電社員36人在籍出向 、まるで霞が関出張所、 吉井議員が指摘(しんぶん赤旗、5月28日)
異常すぎる日本の「暫定基準値」 乳児に与える飲料の基準は国際法で定められた原発の排水より上(ロケットニュース、5月28日)
アグリビジネスの巨人“モンサント”の世界戦略」(動画) ←遺伝子組み換え食糧の恐怖。日本のTPP加盟をてぐすねひいてモンサントは待っている。
【噂】【驚愕】「元東電社員の内部告発 」としてネットで話題となったもの
【噂】福島の土でレントゲン撮影ができます(Maachangの日記さま、5月14日)←元ネタは2chとのこと。事実なら恐ろしい。

↓↓よろしければクリックをお願いします!日本ブログ村政治ブログランキング
にほんブログ村 政治ブログへ
Advertisements
This entry was posted in anti TPP, ファシズム, マスコミ問題, 生活, 社会, 福島原発, TPP, 偏向報道, 原発, 反TPP, 放射能, 政治, 政治・時事問題, 日本, 日本社会, 民主主義. Bookmark the permalink.