不透明な政局 政策を軸とした政界再編を避けて通るな!

2・27(日)はいざ鎌倉!デモ情報!

INsideOUT「アメリカとともに沈みゆく自由世界」を見て ~対米従属派とともに沈みゆく日本~
<TPP問題徹底追及三部作!参照リンクも①の末尾に追加しています↓
「平成の売国」TPPは日本を滅ぼす!(1月16日)
なぜ経済界は売国TPPを推進しようとするのか考えてみた(1月21日)
TPPから全貌が見えてきた恐るべき米国の対日戦略(1月23日)

にほんブログ村 政治ブログへ

政局に関する記事を書くのをしばらく控えていた。ここに至っても、菅内閣は早晩崩壊するだろうことは予期できるが、その後どうなるかの展望が読めない。ある方とメールをやりとりしている中で論点が少しばかり整理できてきたので、ここに書きたいと思う。

[瀕死の政党政治 『銀河英雄伝説』に見る民主主義の内部崩壊]

『銀河英雄伝説』(田中芳樹、徳間書店、1982~)という小説(アニメ版もある)では、腐敗した旧体制王朝を打倒して新王朝を作り、民衆のための政治を行う絶対君主制国家と、利権・金権腐敗が蔓延し衆愚政治に陥って滅亡に向かう民主共和制国家との戦いがテーマになっていて非常に面白い。絶対君主(独裁者)の政体では、君主のリーダーシップの下、改革を強力に行うことができるのだが、一旦暴君や愚君が出れば行き詰るというジレンマがある。一方の民主政体の下では、企業や利権集団が国家を食い物にし、当初機能していたマスコミはプロパガンダ機関へと変貌し、そのプロパガンダによって一般民衆の多数派は衆愚と化し、決定プロセスに時間もかかり、利権屋に割って入られ、大局から見て至極もっともな意見が通らず、強力な改革ができず、内部崩壊していく様子が描かれている。それでもなお民主制を諦めず、再生させようとする人たちの戦いは面白い。商人勢力(単純化されたきらいはあるが)やカルト宗教(これも最後はよくわからなかった)、クーデターや反乱といったものも登場する。

(個人的には冒頭から3分の2までは面白いが、後半3分の1は面白くなくなる。恐らく作者がストーリーを広げすぎて、収拾できなくなったのではないかという気がする。ただ小説のテーマははっきりと出ており、これらの小さな欠点がこの大作の面白さを損なうものではない。もし私が政治学を講義するなら、教材として使いたいほどである。ぜひ一度お読みになるか、アニメ版をご視聴いただきたいと思う。なので、ストーリーに関してはこれ以上書かないことにする)

さて、日本や米国の現状は、この話での民主共和制の末期的症状とよく似ている気がする。メディアもまともに機能しなくなり、利権政治にがんじがらめになっていて、政界・官界には利権集団の代理人が送り込まれ、社会全体にとってよいと思われる当然の議論や意見が通らなくなってきているように思われる。以前の記事でお伝えした通り、ウォルフレン氏の分析では、米国は大企業・軍部・その他利権団体がマスコミを支配し、代理人を政官界に送り込むことで、国家を食い物にしている様子がわかる。

変革を掲げて当選したオバマ氏が結局は改革を推進することができず、米国そのものが制御不能の状態であることを露呈しているが、これは日本の鳩山政権の時とよく似ていると言える。マスコミが本来の権力監視の報道機関としての役割を果たさずプロパガンダ機関と化し、かつ国民に選ばれた政権が約束した政策を実行できなくなれば、民主主義は形骸化し、衰退する。以前の記事でお伝えしたが、マニフェストを実質反故にし、既得権益サイドについて、公約とは正反対の性質を持つ政策を推進しようとする菅政権・現民主執行部の罪は、日本の政党政治において非常に大きいと言わざるを得ない。大手マスコミに至っては、国民を欺きもはや民主主義の敵となっている状態と言える。

独裁途上国でもそうなのだが、実態としては本来の民主制ではなくなっているのに、形だけ民主制の看板を掲げているようなもので、非常に始末に終えない状態である。本来であれば米国人こそ自国の状態に気付いて怒るべきであろう。奴隷根性の染み付いた日本は米国で革命でも起こらない限りは、ずっと独立できずに、そのまま狂った事実上の宗主国と共に機能不全のまま衰退していくのかも知れない。

[民主党の失敗 国民生活派改革勢力を糾合せよ]

菅内閣の崩壊は近いと思われる(崩壊しないケースは、恐らく菅内閣が自公と究極の抱きつき野合政権を樹立する場合であろうが、この場合は大きな批判を招くことになるだろう)。菅民主執行部はどこからか指令を受けたのであろうか、自分の政権が崩壊する前に、小沢氏の党員資格を強引に停止し、小沢氏が民主党代表に返り咲く道を断った。

民主党は分裂しなければ、政権にしばらく留まることができるかも知れないが、次期内閣は選挙管理内閣となることが予想される。いずれにせよ、早晩解散総選挙は避けられないだろう。選挙となれば、たとえ国民生活派が民主党執行部を取り返し、与党になることができたとしても、内部に菅政権を支えた議員たちを抱えたままの状態では、サボタージュによって改革を骨抜きにされ結局潰された鳩山政権の二の舞になるのではないかと危惧する国民は多いだろう。民主党の失敗は、そもそもから「国民生活が第一」のマニフェストを踏みにじる勢力(いわば反革命勢力)が内部に存在したまま、政権を取ったことにあると言えるだろう。菅氏や前原氏のいわゆる五人組グループなどを分離しない限り、もはや国民の失望感を払拭することはできないだろうと思う。党派を超えて国民生活のための改革を行う勢力を糾合し、新党を結成することしか道はないように思われる。

[菅政権包囲網と政権崩壊後を見据えた動き]

マニフェストを反故にし、従米「勝ち組」新自由主義路線に走る菅政権への国民の不満は高まるばかりで、菅政権を支える朝日新聞を筆頭とした大手マスコミの世論調査ですら支持率が20%を割るようになり、彼らをもってしても菅政権の退潮を否定できないようになった。実際の支持率は10%を切っているのではないだろうか。こうした中、菅内閣の退陣を迫る動きと菅後を見据えた動きが与党内で活発化してきている。

・2月17日 衆議院比例区選出の民主党議員16人が民主党会派を離脱し、新会派「民主党政権交代に責任を持つ会」の結成を宣言。
・2月23日 松木謙公農水政務官が菅内閣の政権・党運営への不満から辞表を提出。
・2月23日 原口一博議員らが「日本維新連合」準備会開催。国会議員85人が参加。
・2月24日 若手議員グループ「北辰会」の黒田雄代表世話人が記者会見で造反を示唆。
・2月24日 民主党愛知県連(代表・牧義夫衆院議員)は菅直人首相(党代表)に退陣を求める決議を採択する方針を固めた。
・2月24日 反TPP超党派国民会議が発足(会長・宇沢弘文東大名誉教授、世話人・山田正彦前農水相)。
また国民新党の亀井静香氏は菅氏に3党連立への回帰を呼びかける一方、超党派救国内閣を呼びかけている。鳩山邦夫氏も亀井氏や民主党議員と会合している。

[ラグビーボール:不可解な原口氏の動き 連携しているのか、単独行動なのか]

これらの動きの中で、一番不可解なのが原口氏のそれである。民主分党論を唱えたかと思えば、「分裂回避」を主唱したり、「菅政権打倒」を唱えたかと思えば、「菅さん、かわいそう」と言って、分派行動を取った16人を批判するなど、一貫性が見られない。氏が松下政経塾出身であることや、テレビに出演しパフォーマンスを演じることも相まって、国民生活派支持者の間から不安視する声があがっている。ネット言論上では、原口氏はどっちに転ぶかわからないラグビーボールに喩えられている。

民主比例区選出の衆議院議員16人の行動の裏には、小沢氏側近の平野貞夫氏が軍師としてついているということであるから、安心感がある。もし原口氏が国民生活派別働隊として、他の動きと実は連携し、煙に巻く作戦として行っているものであるならば評価できる。心配なのはそうではない場合、つまり原口氏の単独行動である場合である。糸の切れた凧になりはしないかという懸念が起こる。

原口氏は名古屋市長選で圧勝した河村たかし氏や橋下徹大阪府知事らと連携を深めようとしているが、河村氏に関しては小沢氏に近いということであるが、その政策の目指すところがはっきりせず、国民生活派支持者の間では賛否が割れている。また橋下氏は竹中平蔵氏や大前研一氏らに近い新自由主義者ではないかという憶測があって、国民生活派支持者の間では橋下氏を警戒する声が大きい。

また原口氏の維新連合に参加表明をした東国原氏に至っては、国民生活派支持者の間では全くの不評であると言ってよい。宮崎県知事の任期中に自民党から衆院選に打って出ようとして批判を浴び、今回東京都知事選に出馬しようとしているが、一体何を目指しているのかわからず、風見鶏のようである。

原口氏が河村氏の勝ち馬に乗って維新連合を立ち上げ、その勝ち馬に東国原氏が乗ろうとしているように思われても仕方がないだろう。原口氏は東国原氏が都知事選に出馬すれば、応援に駆けつけるというのであろうか。

小気味良い正論を吐くことで知られる西岡武夫参院議長は「『地方で新しい動きがある。それにあやかろう』という考え方は、国政を預かっている与党の中からは、出てはならない動きだ」と、原口氏の動きを批判している。私も原口氏の維新連合が、その場の勢いだけの有名人たちによる安易な人気取りパフォーマンスであるならば、積極的に応援する気がしない。政策として何を目指すのかについて具体的に提示しなければならないだろう。

さらに辛口のコメントをすれば、地方分権も国のあり方にかかわる重要な課題であるに違いないことは認めるが、それが政局を孕んだ現在の国政の状況において、前面に押し出す旗印としてよいのであろうか? 現在最も問題にすべきは菅政権・現民主執行部がマニフェストを反故にするばかりか、民主党政権誕生のときに国民が強く拒否した新自由主義に走っていることに他ならない。地方政党と連携すること自体は否定されるべきことではないと思うが、多くの国民は「民主党Aを作る」と宣言し、菅政権との対決姿勢を示していた原口氏に「国民生活が第一」の路線を目指す勢力を糾合することを期待していたのであって、地方分権を唱える政策集団の立ち上げを期待していたのではないのである。

であるからこそ、ネット言論上では最近の原口氏の言動にズレを感じたり、疑問視する声までもあがり始めているのである。私も原口氏の行動が、せっかく浮き彫りになってきた争点をぼかすことになりはしないかと危惧している。先にも書いたように、民主党の失敗は反改革勢力を内包したまま鳩山政権が発足したことであろう。原口氏がいくら「真の改革勢力」と言ってみても、そうした人たちも入ってくるのではないかという疑念が目下のところ払拭できないであろう。

どうせやるなら、大前氏や橋下氏のキャッチフレーズである「維新」など使わずに、「国民生活第一」を旗印としていただき、新自由主義既得権益勢力との対決姿勢を鮮明にしていただきたいと思う。原口氏に期待したいという思いがあるからこそ、きついことを敢えて書かせていただいた。

[党利党略・自己保身を捨て政策を軸に政界再編を 本来理想的なのは救国選挙管理内閣]

現状のままでは原口氏の維新連合は政界再編の受け皿としては不十分であり、却って争点をぼかす危険性があると思う。むしろ政界再編の受け皿となるべきは反TPPの超党派議連などであろう。TPPをめぐる議論によって、政策の路線の違い・争点が明らかになるからである。

鳩山・菅と続く民主党政権の中で浮き彫りになってきたのは、大まかに分けて、マニフェストを実行しようとする国民生活派路線と、従米新自由主義既得権益勢力路線との対立である。国民が政策を基に政府を選ぶ際に、政党が政策によって分かれていなければいけないのであるが、実態としてはそうなっておらず、政党の内部に大きなねじれを抱えている。これが日本の民主主義の危機を招いている要因の一つとなっていると思う。この危機を打開するためには、民主党以外の政党も巻き込んだ政策による本格的な政界再編は避けて通れないと思う。これが単なる数合わせであれば、問題の根本的な解決とはならないことは火を見るより明らかである。抜本的な政党再編をしないままでは、選挙のたびに短命の政権ができては消えることが繰り返されるといったことにもなりかねない。

本格的な政党再編を実行するのに一番よいのが、亀井氏も訴えている超党派による暫定救国内閣であろう。これは大連立などとは性格が全く異なる。政界再編による政治空白を生み出さないためのあくまで一時的な選挙管理内閣のようなもので、政権の延命を目的としてはいけない。その間に大規模な政党再編を行い、合意の上で解散総選挙を行う。その間に、衆参両議院のあり方や選挙制度についても議論できればなお良いであろう。

ただし実現性は非常に低いと思う。菅氏がその首班となりえるとは到底思えない(亀井氏本人であればできると思う)。そして何よりも国会議員たちが党利党略や自己保身の考えを捨てて、国家の危機に際して大局からそのような理性的判断をし、合意して、救国内閣を樹立しうるほど、成熟しているのかが問われる。

↓↓1日1回応援クリックをぜひお願いします!書くパワーをください!
にほんブログ村 政治ブログへ
Advertisements
This entry was posted in ファシズム, マスコミ問題, 生活, 社会, 偏向報道, 政治, 政治・時事問題, 日本, 日本社会, 民主主義. Bookmark the permalink.

One Response to 不透明な政局 政策を軸とした政界再編を避けて通るな!

  1. Pingback: Tweets that mention 不透明な政局 政策を軸とした政界再編を避けて通るな! | 書に触れ、街に出よう nico's blog -- Topsy.com

Comments are closed.